1年ほど前から、目に銀色のぎらぎらした光が現れ、10〜20分で消えていきます。1カ月に1回程度発生し、眼科で診てもらったら「閃輝暗点(せんきあんてん)」と言われました。脳外科での頭部のMRI受診を促されましたが、異常はありませんでした。片頭痛の前触れとして閃輝暗点が出るということですが、片頭痛は起こりません。閃輝暗点について詳しく教えてください。(福井市、57歳女性)

【お答えします】早瀬史子・福井赤十字病院神経内科医師

 ■片頭痛伴わぬことも

 「銀色のぎらぎらした光」が10〜20分間続いて消えるとのことで、まず可能性の高いものとしては「片頭痛の前兆」が考えられます。片頭痛は一般的にはズキンズキンとする拍動性の強い頭痛が起こって、嘔吐(おうと)を伴い、身動きがとれなくなって日常生活に支障があるような頭痛です。このような強い頭痛が起こる前に、目の中にジグザグした模様や黒い点が広がっていくような前触れが見られる場合があります。これが「片頭痛の前兆」で、ジグザクした模様やぎらぎらした光は「閃輝」、その後に黒い点や視野に見えない部分が広がることを「暗点」といい、合わせて「閃輝暗点」と呼びます。

 「前触れはあるけれどもその後頭痛が起こらない」とのことですが、そのような方もいらっしゃいます。国際頭痛分類(第3版β版日本頭痛学会訳)では「典型的前兆のみで頭痛を伴わないもの」に分類されています。

 ■人によっては目や脳に他の病気

 一般的に片頭痛は10〜20代に発症することが多く、若いころには「ぎらぎらした後に頭痛」を起こしていたけれど、加齢とともに「ぎらぎら」だけになったということもよく聞きます。しかし40歳以降に「ぎらぎら」のみが初めて起こった場合は、その他の病気も考えなければいけません。具体的には(1)眼内要因(硝子体剥離、網膜剥離、網膜裂孔、眼内出血)(2)脳内要因(てんかん、脳腫瘍、脳梗塞)などです。そのため、眼科受診と頭部MRIを勧められたと思われますが、既にそれぞれの専門医を受診しておられ、問題はなかったようですので、症状は「頭痛を伴わない閃輝暗点」として差し支えないと思われます。

 閃輝暗点のみの場合は、日常生活に支障がなければ治療の必要はありません。お困りの際は神経内科にご相談ください。

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