炭焼き窯に木を詰める学生ら=1日、福井県越前町熊谷

 かつて住民の8割が従事、今は途絶えた福井県越前町熊谷区の炭焼きを後世に伝えようと、地元住民でつくる西三区自治協議会は炭焼き窯を再現し1日、火入れの準備を行った。

 窯は、畑の段差を利用して設けた高さ、直径ともに約1・2メートルの円柱状で、内側は石を積み上げて固めた。窯作りは5月初旬から取り組んでおり、この日は炭焼き経験者の前田和昭さん(75)=鯖江市=が指導。参加した20人が約1・2メートルに切りそろえた木材を窯に縦に並べ、その上部に木の枝と泥をかぶせて窯の天井を作った。

 天井の泥を約1週間乾燥させた後、火入れを行う予定。三日三晩燃やして木炭が完成する。

 熊谷区では高齢化による担い手不足などで、1960年代後半に炭の生産が途絶えた。窯作りには住民のほか、同区へ大学のフィールドワークで訪れていた京都外大の学生も協力した。

 同協議会の西野良一会長(69)は「先人が長く続けてきた炭焼きの知識を、若い世代に継承していきたい」と意気込んでいた。窯は、炭焼き体験など活用法を探っていく。

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