幸福度総合1位の福井県の主な指標

 日本総合研究所の幸福度ランキングでは、新たに地方創生や人口減対策の観点で「移住者にとっての幸福」について各指標を組み合わせて分析している。福井県は、子育て世帯の“移住幸福度”で全国1位を獲得し、シニア世帯も5位に入った。ただ、あくまでデータ上の評価にすぎず、県や市町は今後、全国トップ級の移住環境の名に恥じないU・Iターン者数を増やす取り組みが求められそうだ。

 子育て世帯の移住幸福度は、安定した雇用や仕事と子育ての両立のしやすさ、子どもの生きる力を育む環境などを重視し、関連する10指標で評価している。福井県は、女性の労働力人口比率と子どもの運動能力で1位、学力2位、正規雇用者比率3位など関連指標が上位を占め1位となった。

 学力・体力日本一や働く女性の多さなど福井県が強みを発揮する指標で構成され、子育て世帯にとって移住に魅力ある環境が整っていると評価された形だ。

 県庁で29日記者会見した県の竹内直人ふるさと県民局長は「子育て環境に優れ、移住に適していると客観的データで評価してもらったのは心強い」と胸を張った。

 ただ、肝心の人口増加率(10年の国勢調査と14年の人口推計の比較)は2%減で全国29位。前回2014年版よりも順位を一つ落とした。人口増加率のほか、1人当たりの県民所得や財政健全度などを基にした基本指標は、24位と前回(14位)より大きく下げた。

 仕事分野の企業領域に関する指標では、本社機能の流出・流入数で流出企業が流入を上回り39位と低迷。事業所新設率も42位と低く、移住や人口増につながる企業誘致、地域経済の活性化が“弱点”となっている。

 文化分野でも、語学教室にかける金額が最下位の47位、外国人宿泊者数44位、留学生数36位と国際関係は弱く、インバウンド(外国人訪問客)対策などが今後の課題になる。

 竹内局長は「政策が数字に反映したと楽観的には思っていない。人口など基本指標が落ちている点は危機感を持たなければならない。悪い指標を分析し、新しい政策を考えていきたい」と話した。

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