過去の課題図書を並べたコーナー。本選びに迷ったら参考にしよう=福井市の福井県立図書館

 夏休みの宿題の定番、読書感想文。「本を読むのが面倒くさい」「どう書いていいか分からない」と苦手な人も少なくないだろう。福井県小学生読書感想文コンクール(福井新聞社主催)の審査や課題図書選びに長年携わってきた、福井市本郷小の向井雅子教頭に読書感想文を書くこつを聞いた。

 ◆関心あるテーマを

 「自分が好きな『ハリーポッター』シリーズで書きたいといった子がいますが『面白い本だから読書感想文が書きやすい』というわけではありません」と向井教頭。自分が関心を持っているテーマを扱っていたり、自分の経験と重なる部分があったりする本を選ぶのが、良い読書感想文を書くポイントだという。

 本選びに迷ったときは課題図書も参考にしよう。テーマやメッセージがはっきりしていて読書感想文が書きやすい。近くの図書館に足を運び、本に詳しい司書からアドバイスをもらうのもいい。

 読んだ後「面白かった」「楽しかった」だけでは感想文にならない。向井さんがお勧めする方法が「感想を話し合う」ことだ。「家族でも友達でもいいので身近な人に、できれば同じ本を読んでもらい、おしゃべりしてみましょう。話すことで自分の気持ちを表す適切な表現が思いついたり、人の意見に触れて考えが深まったりします」。特に低学年の場合は語彙(ごい)が乏しいので「保護者が感想を聞くなどして言葉を引き出してあげてほしい」と助言する。

 ◆本との接点生き生きと

 話し合って気付いたことや印象に残った場面はメモに書き出していこう。このメモが感想文を書くときの材料になる。感想文の構成はさまざまだが▽その本を選んだきっかけから書き出す▽一番心に残った場面を書く▽これからの自分の生活にどう生かしていくかでまとめる—といった流れは一つのパターンだ。なぜ心に残ったのかを自分自身の体験と絡めるのがポイントだ。

 本のあらすじをだらだらと書くのは面白くない。また、自分の経験や思いばかりが書かれているエッセーのような文章も望ましくない。本と自分の接点が生き生きと描かれているのが質の高い読書感想文だ。

 向井教頭は「人に読んでもらうことを考え、書き上げたら先生や家庭の人に一度読んでもらいましょう」と呼びかけている。

 <県小学生読書感想文コンクール課題図書>

 ▽1、2年生向け
 「ウィルフきをつけて!」(小峰書店)
 「えんまのはいしゃ」(偕成社)
 「おさんぽぐるぐる」(文研出版)
 「おねえちゃんって、ほーんとつらい!」(岩崎書店)
 「おりょうり犬ポッピー バナナがびょうき!?じけん」(ポプラ社)
 「はしれ!小学生まじょ」(金の星社)
 「やさしいティラノサウルス」(あかね書房)

 ▽3、4年生向け
 「学校の鏡は秘密のとびら?」(岩崎書店)
 「小さないのち まほうをかけられた犬たち」(金の星社)
 「デイジーの こまっちゃう まいにち」(小峰書店)
 「ハンナの学校」(文研出版)
 「ひみつの妖精ハウス」(ポプラ社)
 「ぼくのお姉さん」(偕成社)
 「山田県立山田小学校 ポンチでピンチ!?山田島」(あかね書房)

 ▽5、6年生向け
 「風になった名犬チロリ 余命3カ月・いのちの記録」(岩崎書店)
 「幸子の庭」(小峰書店)
 「ねずみの騎士デスペローの物語」(ポプラ社)
 「光を失って心が見えた 全盲先生のメッセージ」(金の星社)
 「ひまり2.3ミリの夏」(文研出版)
 「ふたりは世界一!」(偕成社)
 「妖怪道中膝栗毛 船で空飛ぶ妖怪クルーズ」(あかね書房)

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