日本原子力研究開発機構は十日、高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市白木)の蒸発発生器出入り口放出弁を増設する作業を公開した。現在進められている改造工事の一つで、伝熱管破損時に蒸気発生器内の水を素早く抜き取る。

 蒸気発生器は三つあり、それぞれに二つずつある放出弁を三つに増設する。弁には蒸気を放出する直径約三百ミリの配管二本がつながっている。これまで約百秒かかるとされた蒸気発生器内の水・蒸気の放出が約七十秒に短縮される。伝熱管破損の際、ナトリウムに水が入り込むのを防ぐ工事で、海外での事故を教訓にしている。

 この日はタービン建屋で、放出弁がついた配管を溶接する作業のほか、ナトリウムの燃焼を抑えるために窒素ガスを注入する配管や、貯留室に流入したナトリウムの温度を下げ水素発生を抑えるヒートシンク材(高純度アルミナ)設置、コンクリートの水分放出を抑えるため壁、天井に断熱材を設置した部屋が公開された。

 昨年九月に始まった改造工事の進ちょく率は先月末現在で72%。来年一月ごろに工事を終える予定で、ナトリウム漏れの原因となった温度計さや管の交換は既に終えている。今年十二月からは工事確認試験に入り、プラント確認試験などを経て、二○○八年二月ごろの運転再開を目指す。

関連記事
あわせて読みたい