耐震補強を施し今風に改修された古民家内で「新しい町家の住まい方を提案したい」と話す上中さん=5日、福井県小浜市飛鳥

 古い町並みが残る福井県小浜市飛鳥の三丁町に、最新の耐震補強が施され今風に改修された古民家がお目見えした。町家の外観は残しながら、天井を高くするなどして開放的な雰囲気に仕上がっている。おおい町名田庄地区で工務店を営む施主は、一部をギャラリーなどとして活用していく考えで、新しい町家の住まい方を提案したいと、9、10日に完成見学会を開く。

 施主は、工務店「上中住建」を営む上中雄一郎さん(43)。国の重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)に選定されている小浜西組のまちづくりに携わった縁で、築85年の空き家だった古民家を購入し、約半年前から本格的に改修工事にかかった。

 古民家は木造2階建てで、総面積は約180平方メートル。耐震補強として、スギ材を格子状に組み合わせた「古民家耐震パネル型面格子壁」と呼ばれる工法を全国で初めて取り入れた。

 国や市の補助金も活用し、玄関扉のベンガラ格子や外側から見える建具を復元。「天井が低くて暗いイメージの町家の印象を変えたかった」(上中さん)と、天井を高くしたり、床を低くしたりする工事も行い、現代風のキッチンや風呂などを設置した。

 自宅や工務店事務所として利用するだけでなく、1階は若狭塗箸やガラス工芸品などの展示・販売スペースにすることも計画中という。

 上中さんは「この家を見て、町家に住んでみようと思ってもらえたら。古い町並みを散策する観光客らに、寄ってもらえるようにもしたい」と話している。

 見学会は両日とも午前10時から午後5時まで。問い合わせは上中住建=電話0770(67)2180。

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