犬と散歩しながら児童を見守る町民有志=福井県おおい町本郷

 犬と散歩しながら児童の登下校を見守る活動の輪が、福井県おおい町本郷地区を中心に広がっている。町民有志が自宅周辺などで個別に実施している。中には保健所で保護されていたところを救われた犬も。“第2の人生”として日々、飼い主と一緒に子どもたちの安全を見守っている。

 見守り活動をしているのは40~70代の男女8人と犬11匹。この中の女性の一人が数年前に活動を始め、知人らに勧めるなどしているうちに広がっていった。

 それぞれ児童の登下校の時間帯に合わせて見守りをしている。最近は犬たちに「子どもの安全見守り中」と書かれたおそろいの反射材を着けさせている。

 飼い主の一人、四方英一さん(70)=同町=は、今年4月ごろから柴犬「花」とともに、週に1、2回、児童の下校時に実施している。

 昨年12月、同町福谷付近に犬が7匹捨てられていたのを知った。犬たちが引き取られた保健所に食料を持参したところ「ガリガリに痩せていた」姿を見たという。以前に飼っていた愛犬が亡くなってからは「ペットロス」になっており、再び飼うことに積極的ではなかったが「知らん顔できなかった」。譲渡会で譲り受け、3月末に飼い始めたという。

 地域の民生委員も務める四方さんは、散歩に出ることで「人との出会いが増え、地域の状況把握もできるようになった」と語る。捨てられていた犬のうち、花のほか3匹も現在、他の飼い主とともに見守り活動に一役買っている。

 この活動を支援しようと、町では犬用のベストの製作を計画中。本年度の当初予算で19万円を計上しており、町生涯学習課は「さらなる啓発につながれば」と話している。

 また、同じく児童の登下校時、見守りに当たっている小浜署大飯駐在所の坪田正樹警部補は「自分の家の前に立っててもらうだけでも効果がある。こうした見守り活動が徐々に広がってくれるとありがたい」としていた。

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