シカが新芽を食べたため2割程度の開花となっている若狭瓜割名水公園のアジサイ園=6月19日、福井県若狭町天徳寺

 1万本のアジサイが咲き誇る名所として有名な若狭瓜割名水公園(福井県若狭町天徳寺)のアジサイ園が、例年の2割程度の開花にとどまっている。シカが開花前の新芽を食べてしまったためとみられる。大雪の影響でほとんど開花しなかった昨年に続き、2年連続の開花不良となった。

 同公園管理組合によると、今年2月下旬からシカの食害が見られ、特に4年前に植え替えた約2千本はほぼ全ての新芽がむしりとられたような状態になっていた。ほぼ見頃の時期を迎えた現在、全体の2割程度しか開花していない。

 同組合の朝倉収理事長(68)は「例年、シカの影響を多少は受けていたが今年は特にひどい。ただ、なぜ今年だけ被害が大きくなったのか理由は分からない」という。今後、従来の電気柵に加えてシカ対策用ネットを園周辺の約220メートルに設置するなど対策を取る予定。

 例年、6月下旬から7月上旬の見頃の時期には約2万人の観光客があるほか、関西や中京方面の旅行会社が多くのバスツアーを組んでいる。朝倉理事長は「遠方から見に来てくれるお客さんに申し訳ない。来年こそしっかりと咲かせたい」と話している。

 アジサイ園は、環境庁の名水百選に指定されている同公園の認知度を高めようと1997年、地元区民でつくる同組合がアジサイを植栽して開設。組合員が枝の剪定(せんてい)や株の植え替えなど世話を続けている。

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