福井県福井市立の小学校に勤務する30代男性教諭が、国の過労死ラインの目安である月100時間以上の残業を申告した5月分の出退勤記録について、同校の50代男性教頭が無断で過少に書き換えていたことが6月18日、市教委への取材で分かった。教頭は事実関係を認めており、市教委は口頭で厳重注意する方針。

 15日に外部から指摘があったことを受け、市教委が同校校長に調査を指示。教諭と教頭に聞き取りし判明した。市教委は学校名を明らかにしていない。

 出退勤記録は各教諭がパソコンで定型の書式に記入し、教頭が月ごとに市教委に報告する。残業が月100時間を超えると赤字になる設定だという。

 男性教諭が5月分の記録を改めて確認し、100時間未満に書き換えられていることに気付いた。5月は学校行事の準備で忙しかったため100時間を超えたといい、男性教諭は「(書き換えは)不満に感じている」と話しているという。

 公立学校の教諭には残業代は支払われず、出退勤記録の提出は勤務実態を把握するのが主な目的。教諭の残業時間が長くても管理職の評価に直接影響することはないという。市教委は「書き換えの理由は分からない」とし、今週中に正式な調査を行うとしている。

 吉川雄二市教育長は取材に対し「書き換えがあったのは大変遺憾。正確に報告するよう各学校に改めて指導する」と話した。

関連記事