鯖江商工会議所、鯖江市、日本公庫の一体支援で、次々と起業家を輩出している「さばえ創業塾」=昨年9月(同会議所提供)

 福井県の鯖江商工会議所、鯖江市、日本政策金融公庫武生支店(国民生活事業)が連携して開く「さばえ創業塾」で学んだ若手が、次々と起業している。過去3年で15人の若手が新事業を起こし、2015年度は塾の受講から半年で6人がスピード創業を果たした。専門家の助言によるきめ細かい事業計画づくりや、円滑な金融支援が新事業の創出につながっているようだ。

 創業塾は10年度から始まった。事業主体の同会議所によると、国の創業支援補助の充実もあり、ここ3年は受講生、創業者とも増加。創業は13年度2人(受講生11人)、14年度7人(同18人)、15年度6人(同16人)となっている。

 塾の講師は戦略組織コンサルティング(福井市)の村上統朗代表らが務める。創業への心構え、事業計画の立て方、販売促進や売り上げ増のノウハウ、資金調達といったメニューで、毎年9月に4日間の日程で行っている。

 創業者は20〜40歳代が中心で、業種はサービス業、小売業が多い。洋服販売や雑貨販売、花屋のほか、デザイン会社、企業従業員向けの体力指導事業など多岐にわたる。

 美容室「スタジオコッコカーラ」(鯖江市水落町1丁目)は昨年11月、創業塾をステップに起業した。ヘアメークやエステ、着付けといった本業に加え、写真撮影をワンストップで行うサービスを展開する。塾に参加した山本祐輔さん(32)は「店のコンセプト、ターゲットを明確にすることや、経理面の重要性を学んだ」と振り返る。

 創業塾では受講後も最大9時間の個別相談に応じ、事業計画づくりなどについて、きめ細かくアドバイスする。融資や補助の相談体制も整えている。

 日本公庫の担当者は「経営のノウハウ、資金調達、補助金の活用など創業への一体支援が成果を挙げている」と指摘。鯖江商工会議所の担当者は「眼鏡など地場産業が縮小する中で、今後も若手の創業に対する思いを後押しし、鯖江の活性化につなげたい」と話している。

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