参院選福井選挙区に立候補した3氏に対し福井新聞社は、公示前に政策や争点についてアンケートを実施した。憲法改正に関しては必要性そのものを真っ向から否定する候補はいなかったものの、憲法9条改正の是非や安全保障関連法が憲法違反かなど、平和主義に関わる部分では解釈の違いが明確になった。

 今回の参院選は、安倍晋三首相(自民党総裁)が目指す憲法改正に賛同する勢力が、国会発議に必要な3分の2(162議席)を占めるかが焦点の一つとなっている。

 自民党公認の山崎正昭候補(74)は、憲法改正に賛成の立場。理由として、今回参院選から都道府県をまたいだ合区が導入されたことを挙げる。「都道府県を単位とした選挙区を今後も維持するため、憲法改正を含めた議論をする必要がある」とした。

 憲法9条改正は「慎重に議論を深め、国民に判断材料を提供しなければならない」と主張。昨年9月に成立した安保関連法は「最高裁判例の範囲内で集団的自衛権の行使を限定的に認めるもの」として、憲法違反ではないとの考えだ。

 野党統一候補の横山龍寛候補(51)は「憲法制定70年で、現実との間にギャップが生じているかもしれない」とした上で、丁寧な国会議論と国民形成が不可欠として、憲法改正の賛否は明確にしなかった。ただ9条改正に関しては「平和憲法と立憲主義に基づいた民主主義を尊重する立場から、真正面から反対する」とした。

 安保関連法は、憲法9条の解釈から歴代の内閣法制局長官や憲法学者が集団的自衛権の行使を違憲と判断していると主張し、憲法違反だと結論づけた。

 憲法96条に定められている改憲発議要件(衆参両院の総議員の3分の2以上の賛成)の緩和は、両候補とも反対で一致。山崎候補は「衆参両院の憲法審査会での慎重かつ十分な議論と国民の広範な合意形成が認められる」、横山候補は「主権者は国民で、国家権力の乱用から国民の自由を守るのが憲法だ」と主張した。

 白川康之候補(59)は、憲法を「GHQ(連合国軍総司令部)による押し付け憲法」として改憲に賛成。9条改正も「国防は待ったなし」との理由から賛成とした。安保関連法は「国民の生命、安全、財産を守る幸福追求権が維持されるための解釈変更は認められるべき」とした。改憲発議要件の緩和は「最終的に国民投票で改正するのだから、過半数でよい」とした。

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