出港前日に遠隔式無人潜水機を点検する浦環特別教授=6月17日、福井県越前町の越前漁港

 九州工業大学(福岡県北九州市)の浦環(うら・たまき)特別教授らの調査チームによる潜水艦「呂500」の探索が6月18日、若狭湾で始まった。海底地形を音波で捉える装置「マルチビームソナー」により沈没船は確認できたが、調査船の固定や水中ロボットの操作が難航し、潜水艦かどうかの特定には至らなかった。調査は21日まで行われる予定で、チームリーダーの浦特別教授は「まだ始まったばかり。皆さんの期待に応えたい」としている。

 調査チームには同大のほか国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)、海洋調査会社などが参加。クラウドファンディングで集まった寄付金で活動している。

 チームはこの日午前6時ごろ、福井県越前町宿の越前漁港を出港。地元漁師らが「シンヤマ」と呼び、県水産試験場の調査で沈没船があることが明らかになっている越前岬の西南西約30キロの海域に向かった。マルチビームソナーを使い海底で船の存在は確認できたが、水深が深く、捜索は難航した。

 出港から7時間後の午後1時ごろ、動画撮影機能がある遠隔式無人潜水機(ROV)を投入。同3時ごろに沈没船まであと約40メートルの地点まで迫ったが、ROVと漁船をつなぐケーブルが絡まり、沈没船の方向に進まなくなった。同4時ごろ、ROVを海中から引き上げた時点でこの日の捜索を断念。京都府伊根町の伊根漁港に寄港した。

 米軍発表の処分位置情報や沈没船の目撃情報などによると、若狭湾一帯ではほかにも伊121、呂68といった潜水艦が沈んでいるとされ、19日は京都府舞鶴市沖の冠島西方を調べる。

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