公約を掲げて立候補し、選挙で選ばれて“有権者”の代表として活動する。学校の生徒会役員は、最も政治家に近い経験をしている10代だろう。19日施行された18歳選挙権が県内で初めて適用される参院選を前に、福井県内6高校の生徒会長に政治への直言を聞いた。私たちの声、本当に届きますか?

 ■公約実現 選ばれた責任 高志高・山内景介さん(17)

 生徒の中に、学校は何を言っても変わらないという風潮がある。自分の“公約”を実現するために今いろいろ動いている。選ばれた責任があるから。実際の選挙に出る人も同じだと思う。18歳選挙権で周りの反応は「どうすればいい」「選挙って何」という感じ。ホームステイした米国では、15歳が大統領選で盛り上がり、家庭でも母親が子どもと話していた。少子高齢化は絶対に進む。早めに税金を社会保障に充てないと、困るのは大人になった自分たち。単に保育士の賃金を上げたり、福祉施設を増やしたりするだけでは解決しない。

 ■政策 分かりやすく話を 武生工高・塩谷勇人さん(17)

 政治家には、若い労働者や学生の周りにどんな問題が起きているのか目を向けてほしい。例えばブラック企業。将来就職のときにそんな会社があったら嫌だ。今回消費税10%が見送られたのはうれしいけれど、将来年金が少なくなったり、医療費負担が大きくなったりするのかと思うと不安。政策って暗い話のような気がするし、実感が湧かない。参院選では生活に結び付いた政策に注目している。高校生にも分かりやすく話をしてほしい。会員制交流サイト(SNS)やスマートフォンのゲームの合間に主張を簡潔に流してはどうか。

 ■都市、地方 格差なくして 北陸高・錦織大論さん(17)

 「政治とカネ」の問題が多すぎて、政治家のいろいろな特権が本当に必要か分からない。潔白でなければ国民の前に立てないはず。どんな思いで政治家になったか聞きたい。初めて選挙権を得る参院選では都市と地方の格差をなくす政策を期待している。自分の立候補演説では、考えをはやりの歌のタイトルになぞらえ少しでも伝わるように話した。選挙でも身近な話題を交えて分かりやすく語ってほしい。保育園や年金の問題が解決できて有効に使われると分かれば消費税も納得できるかもしれない。憲法問題も説明不足だと感じる。

 ■米軍や基地 主張もっと 若狭高・水野将秀さん(17)

 修学旅行で行った沖縄で、米軍が絡んだ事件、事故が起きている。米国との関係や基地の集中をどうするか、もっと聞きたい。街頭演説には興味が持てないが、ネットには常に触れている。自分の情報源はスマートフォン。(短文投稿サイトの)ツイッターで面白そうな政治家を見かける。短く分かりやすいユーモアのある話を入り口に、後でその政治家が本当に何をしたいかを知るようになればいい。自分たちが投票できるようになる参院選を機に、価値観が似ている若い議員が増えて、いろいろな世代の意見が出るようになってほしい。

 ■税金の使い道 聞きたい 坂井高・田中心さん(17)

 消費税や所得税など税金について政治家から話を聞きたい。国に役立っているのなら高くても仕方がないが、国会議員の給料も税金。議員の人数は多すぎるし、その分税金が掛かる。若者が政治に関心を持つにはテレビのニュースを見たり、例えば税金について親と話をしたりするのがいいと思う。政治に関心があって、日本をどうにかしたいと思っている若者には18歳選挙権はいいことだと思う。ただ私も含め、あまり関心がない人もいる。今度の参院選では東北や熊本の復興支援政策に注目している。今は被災地にお金を回すべきだと思う。

 ■直接話し合う機会望む 仁愛女高・嶋田結佳さん(17)

 国の借金を減らす政策に期待している。借金が増え続けて、若い世代に負担が掛かってくるのは怖い。友達と政治や選挙のことはあまり話さない。政治家と若者が交流する機会が少ないから、政治への関心も薄いのだと思う。直接話し合える機会があったらぜひ参加したいし、18歳選挙権で若者の意見が政治に取り入れられるようになったらうれしい。日本は安定した収入が得られる国になってほしい。正規雇用と非正規雇用では収入に差がある。母からは仕事と育児の両立は大変だったと聞いた。女性が働きやすい国になってほしい。

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