集団食中毒の終息を宣言する森下裕町長(中央)=13日、福井県若狭町役場三方庁舎

 学校給食を原因とする福井県若狭町の集団食中毒で、町は13日、「この1週間で新たに症状を訴える児童生徒はいない」などとして終息を宣言した。発症者は、同日までの町の調査で496人。町は同日付で、給食センター所長ら11人を処分した。給食は、同センターの再発防止対策を終えたとして15日から再開するとした。

 食中毒は5月19日か20日の給食にノロウイルスが付着したことが原因で発生した。町は12小中学校の全児童生徒を通じ各家庭に配布した調査票を集計、発症者は家庭内での2次感染者を含め496人とした。このうち児童生徒の発症は全12小中校の子どもの24%に当たる306人で、家庭内で感染した保護者や園児らも155人いた。教職員らが35人だった。

 町は、下痢や腹痛で欠席する子どもの数が例年とほぼ同数になっており、6月6日以降は新たに症状を訴える子どももいないことから、終息を宣言した。給食センターは、衛生基準マニュアルを改定し、トイレなどの設備も改修。調理人員も増やした結果、安全が確保されたとした。

 新しい衛生基準マニュアルで、町は当初「午前中はセンターで便をしない」としていたが、住民説明会で生理現象の制限に疑問が上がったことなどから「調理中は排便をしなくて済むように心掛ける」と変更した。

 町は治療にかかった医療費を還付するほか、通院していない人も含め見舞金も支給するとしており、費用を1120万円と発表した。このほか対策費として学校や保育所の清掃委託料などが1千万円、給食センター改修費が660万円などと試算。全体で計4500万円に上るとした。

 また「食中毒発生の責任は重い」として、同日付でセンター所長を停職1カ月、教育委員会事務局長を戒告の懲戒処分とした。ほかにセンター調理員ら9人を処分した。17日の町議会最終日に、町長と副町長、教育長の処分を提案する。

 森下裕町長は「万全を期して再発のないように頑張りたい。今後、調理員が安全で安心な給食を愛情をこめて作らせてもらう」と話した。

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