野菜をくれる近所のおんちゃん。私たち「ゆるパブリック」のメンバーも色々なお手伝いに参加しました

 私たち「ゆるい移住」参加者は何がしたかったのか。
 最近の若者って、無気力だとかなんだとかいろいろ言われるけど、この豊かな時代にハングリー精神を持てっていうのもなかなか難しい話だなって思ったりもします。
 今の日本はとっても豊かで、何もしなくても生かされてしまう人もたくさんいるから。
 そこで、戦後みたいに、生きよう!自分たちが社会を支えよう!みたいなやる気は生まれにくいよなあって思うの。

 そんな時代に、私たちはひょんなことから生きる体験をしたんです。
 蛇口をひねれば水が出るこの時代に、わざわざ湧き水を汲みに行ったり、コンビニでご飯を買うことは簡単なのに、物々交換をしたり、労働の対価として野菜をもらったり。

 全ては、お金をかけなくても生活できるのって楽しい。せっかくだし、どんどんやってみよう。
 って遊び感覚で始まったものだったけど、その中で感じたことがたくさんありました。

 湧き水を汲みに行けば、近所の人とお話ができたり、水道が無かった時代は、こんな生活やコミュニケーションが当たり前に行われていたんだなぁなんて思いを馳せてみたり。
 ちょっと仲良くなった近所のおんちゃんが、野菜持って行きなって声をかけてくれて、じゃあ私たちも畑とかいろいろ手伝うねってなったり。
 なんとなく会った知り合いに、そうだ、野菜いっぱいもらったから持ってってよって言うと、向こうもお惣菜をくれたり。
 多分ちょっと前の時代だったら当たり前だったことをたくさん経験して、なんか、生きてるなあって、そう思いました。
 私なんか多分、つくづくネット社会に毒されてるから、こうやって生身の人間同士で面と向かって話すのって、心が通ってるなあって感じがしてすごくいいことだなって思ったり。
 こういう経験って、都会ではなかなかできないことだけど、福井ではそれができてしまった。

 そんな時、すっごく楽しいと思ったし、もっともっと自給自足とか、助け合いによって生きていきたいって気持ちになりました。

 言うなれば、あの時が、生きるというプロセスに魅力や価値を見出した瞬間だったのかもしれない。

 福井に関わるようになってから、自給自足してたり、好きなことでお金を稼いでいたり、生きることに無理をしていないし、その上そのプロセスを楽しんでいる人にたくさん出会いました。
 そういう生き方が、苦しくなく選択できちゃうのが、きっと田舎のいいところなんだろうな。
 都会の縮小版の体験って、結構どこでもできちゃうと思うけど、田舎でしかできないことの方が実は多いのかもしれない。
 都会でできないこと、田舎でしか、福井でしかできないことをどんどん見つけて、実際に形にして、その中で生きてみたいなって、近頃よく思うんです。

 もうちょっと、肩の力を抜いて、ありのままに生きてみたいなあって。

 そんな風に思う人にとって、ゆるパブがなんらかの「場」になったり、起爆剤になったらいいなあと思うんだけど…。

 なんて思いながら、私はゆるパブの活動をしてたりします。
 これからも色々なイベントや活動をしていきたいなあ。(ゆるパブメンバー、しおりんこと江戸しおり)

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 福井の若者や学生、公務員、起業家、経営者、研究者などがゆるくつながり活動する一般社団法人ゆるパブリック(略称:ゆるパブ、2015年福井に設立)が、さまざまな視点から福井のまちの「パブリック」に迫ります。2016年3月まで鯖江市に「ゆるい移住」していた江戸しおりさんを中心に執筆中。

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