福井県立大の学部・学科

 福井県と福井県立大は6月15日、学部・学科の新設を柱とした次期中期目標・計画(2019~24年度)の骨子案を発表した。恐竜をメインとした古生物学関係の新学部と、地域経済のリーダーを育てる新学部を期間内に設ける。生物資源学部に農業経営者らを育成する食農環境創造学科(仮称)を20年4月にも新設する。

 また、海洋生物資源学部に水産増養殖を専門とする新学科を、大学院看護学専攻に博士課程を期間内に設置する。

 古生物学関係の新学部は、13年開設の恐竜学研究所の学術成果を基に、水月湖(若狭町)の湖底堆積物「年縞(ねんこう)」に関する古気候学なども取り入れる。恐竜と年縞という福井固有の研究材料を生かして他大学との差別化を図り、世界的な学術拠点を目指す。

 地域経済の新学部は、福井の産業や自然、歴史、文化を学び、地元企業での実習を積んだ、地域に貢献するリーダーを養成。地域経済研究所の研究成果を生かす。経済学部の新学科とする可能性もある。

 新学部・新学科の中で最も検討が進んでいる食農環境創造学科は、AI(人工知能)の導入による農産物の生産や加工販売、マーケティング、環境保全を幅広く学ぶ「農のゼネラリスト」(進士五十八学長)を養成する。最短で20年4月に開設し定員は20人を予定。あわら市の生物資源開発研究センターを拠点とする。

 水産増養殖の新学科は、県内でトラウトサーモンやサバの養殖が進んでいることを踏まえ、養殖技術や新市場の開拓などを専門的に学ぶ。小浜市の海洋生物資源臨海研究センターの活用を念頭に、隣接する県栽培漁業センターなどと連携、若狭地域の経済に貢献する。

 大学院看護学専攻への博士課程の設置は、看護学科がある県内4大学の中で初めて。

 新学部・新学科以外では、一般入試に面接を取り入れるなど、人物評価を重視した新たな選抜方式を導入する。グローバル社会で活躍する人材を育てるため、留学支援制度を拡充する。

 西川一誠知事は記者会見で「若者が入学したいと魅力を感じる大学にしたい」、進士学長は「新しい時代の大学のあり方を示したい」と意欲を語った。

 19日開会の6月県議会での議論を経て、9月県議会に次期中期目標の議案を提出する。可決されれば、目標を踏まえた次期中期計画を年度内に策定する。
 

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