週に1回使えるようになったスマートフォンを手にする警察学校生=福井県警察学校

 携帯使用禁止、時計は銀・黒色のみ、本・写真の持ち込み不可―。福井県警察学校(福井市)の厳しい校則が今春、次々と見直された。警察官の志願者が減る中、県警は敬遠されないよう「やたらと厳しい」との声に配慮。志願者増に向け、警察学校の“イメージチェンジ”を図っている。

 県警察学校では携帯電話の校内使用が禁止されており、家族などへの連絡は全て公衆電話。インターネットもほぼ使えなかったが、6月からは毎週火曜夜にスマートフォンが使えるようになった。入校生は家族に電話したり、調べ物に活用したりしている。

 学業に専念させるため禁じていた本や写真の持ち込みも可能に。このほか▽派手なジャージーや、くるぶしが見える短い靴下は禁止▽華美な化粧は不可―などの規定も撤廃された。

 校則見直しの背景には、警察官志願者の減少がある。ここ数年、就職活動で学生有利の「売り手市場」が続いており、2011年度に1094人だった採用試験の受験者が、17年度は374人にまで落ち込んだ。優秀な人材の確保が課題の県警は、警察学校が過度に厳しいのではないかという不安や誤解が、就職先として敬遠される要因の一つと考えている。県警警務課で採用を担当する清水孝一警部は「時代の変化に伴って必要性、実効性に乏しくなったルールは随時見直し、警察学校のイメージアップを図って人材確保につなげたい」と意気込む。

 入校生からは好評のようで、スマホ使用は「授業に関連した内容を調べたり、休日の旅行の行程を立てたりでき、気分転換にもなる」(30歳男性)。写真についても「子どもや家族の写真は励みになるだろう」(26歳男性)と好意的だ。女性にはショートカットでなくてもよいと周知しており、21歳女性は「髪を伸ばしたい女性もいるだろうし自由があっていい」と話した。

 副校長の安岡久信警視は「規律が乱れないか多少の心配はあったが、トラブルなどはなく運用できている。高い倫理観が求められる職場なので、各自自覚して行動しているようだ」と見守っている。

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