文部科学省は31日、高速増殖炉もんじゅ(福井県敦賀市)の新たな運営主体の在り方についてまとめた中間段階の報告書を、原子力規制委員会に提出した。ただ具体的な運営主体は示しておらず、受け皿を半年をめどに特定するよう勧告した規制委側から批判が出る可能性がある。

 文科省研究開発局の田中正朗局長が「まだ検討の途中段階だが、これから運営主体を速やかに選定していく」と述べ、規制委事務局の原子力規制庁・荻野徹次長に報告書を手渡した。

 提出後、荻野次長は記者団に「今回の報告書は規制委の勧告に対する答えでないと認識している。途中段階のものとして受け取った」と話した。

 受け皿の特定が遅れていることについて田中局長は「新しい組織の要件が出たので、運営主体を具体化させる」とし、今後の見通しは示せなかった。馳浩文科相は同日の閣議後の会見で「一日も早く運営主体を特定できるよう作業を進める」と述べた。

 文科省は今後、報告書を基に関係省庁と協議し、夏までをめどに受け皿を特定、あらためて規制委に回答する。現運営主体の日本原子力研究開発機構からもんじゅの関係部門を分離し、新法人を設立する案を検討している。

 規制委は昨年11月、保守管理上の問題が相次いだ原子力機構に代わる組織を、半年をめどに特定するよう馳文科相に勧告。文科省が設置した有識者検討会(座長・有馬朗人元文相)で議論していた。運営主体が備えるべき要件として、他の原発で保守管理の経験があるベテランを指導的ポストに配置することなどを盛り込んでいる。

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