ぬかるんだ田んぼで苗を手植えする参加者=28日、福井県越前市

 特別天然記念物コウノトリとの共生を目指す福井県越前市白山地区で、無農薬無化学肥料の米作りを体験する「越前にコウノトリ呼び戻す田んぼファンクラブ」の田植えが28日、同市都辺町で行われた。付近に野外個体2羽が滞在し定着へ期待が高まる中、親子や仁愛大の学生ら約70人が、生き物を育む場でもある水田でさわやかな汗を流した。

 約1300平方メートルの田んぼに木枠で目印をつけ、高さ約15センチに成長した苗を手植えした。小学生たちは泥に悪戦苦闘しながら、一生懸命お手伝いした。田植え後には有機質の材料を混ぜた「ぼかし」と呼ばれる肥料をまいた。

 中には作業そっちのけで、田んぼの生き物を追いかける子どもたちも。水田の端の退避溝で網をすくうと、必ずといっていいほどオタマジャクシやエビが入っており、生き物の多さに目を輝かせる女の子もいた。

 作業後にはお楽しみの石窯ピザ焼き体験。自分でトッピングした熱々の一枚を、おいしそうにほおばっていた。

 参加した仁愛大の学生10人は、健康栄養学科の1、3年生で管理栄養士の卵。田んぼに初めて入った奥田晴子さん、小林穂乃日(ほのか)さん(ともに3年)は「作業は大変だったけれど、残さずに食べることの大切さをあらためて思った。今日の体験は今後の活動にも生きるはず」と話していた。

 次回は6月18日の草取りで、稲刈りは9月中旬〜下旬の予定。2014年に名古屋市から福井市へ移り住んで以来、毎年参加している石原拓武君(小学3年)は「福井に来てご飯が好きになった。作ったお米を食べるのが楽しみ」と目を細めた。

 同ファンクラブは、同市白山・坂口地区の住民らでつくる「水辺と生き物を守る農家と市民の会」が主催し、福井新聞社が共催。「コウノトリ呼び戻す農法推進協議会」も協力している。

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