集団食中毒が問題となっている学校給食を調理した若狭町給食センター=23日、福井県若狭町

 福井県若狭町内の8小中学校で、同町給食センター(同町北前川)の給食を食べた児童生徒らが下痢や嘔吐の症状を訴えている問題で、福井県は23日、給食を原因とする食中毒と断定した。有症者は教職員を含めて255人に上っており、このうち小学2年男児は医療機関に入院した。

 福井県医薬食品・衛生課によると、1989年度以降に福井県内で自校や給食センターで調理した学校給食が原因で起こった食中毒は93、94、96年度に福井市(旧美山町を含む)と鯖江市で計4件あった。3件でサルモネラ菌、1件でカンピロバクター菌が確認された。96年11月に福井市西部で発生した食中毒では一時約250人が症状を訴え、いり卵と野菜のあえ物からサルモネラ菌が検出された。

 このほか、同11月には給食などで業者が納入したパンを食べた福井市の2幼稚園の園児ら計約270人が症状を訴えた。2002年1月にも高浜町の保育所や中学で業者が納入したパンが原因で計約230人が発症した。

 県は、食品衛生管理の国際基準「HACCP(ハサップ)」の考え方を取り入れ、食中毒を防ぐために製造工程を重点的に管理する独自の認証制度を設けている。学校給食の調理施設にも取得を呼び掛けているが、1施設にとどまっているという。

 同課は、県内は平年より気温が高い日が続き、細菌が増えやすい状況と強調。11〜3月に多いノロウイルスによる食中毒も、福井市の複合型施設で4月下旬に起きたほか、熊本地震の被災地の避難所でも発生していることから、当面は注意が必要と指摘する。

 食中毒を起こす細菌は熱に弱く、75度(ノロウイルスは85度)で1分以上加熱すれば死滅するか、感染力を失う。同課は調理時の十分な加熱や手洗いのほか、食品を室温で長時間保存しないといった予防の徹底を呼び掛けている。

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