ポストこしひかり候補の田植え作業に精を出す農事組合法人ひとつぶの里の生産者ら=福井県坂井市

 福井県が開発を進めているコメの次世代品種「ポストこしひかり」候補4種類の苗の田植えが18日、福井県坂井市坂井町などの実証水田で行われた。本年度は2018年の本格生産に向け、最終1種類に絞る大事な年。県内どこで栽培しても同じ食味、品質、生育となる栽培指針を確立するとともに、6月にはブランド化戦略会議を発足させ名前や販売戦略を練る。品種の最終決定は来年1月末を予定している。

 実証水田は10種類から4種類に絞った昨年度同様、坂井、福井、大野、越前、小浜の5市に設置。それぞれ「ポスこし」候補4種類と、比較品種のコシヒカリ、あきさかりを各1アールずつ栽培する。大野、福井、小浜の3市では既に田植えを終え、この日は坂井、越前両市で行われた。

 坂井市の実証水田は、昨年度に引き続き農事組合法人ひとつぶの里(八十嶋達男代表理事)が担当。約23アールの水田の中央に、ポスこし候補4種類を各8列ずつ、各列に苗が混在しないよう慎重に植えていった。減農薬で有機系の肥料で育て、収穫は9月中旬を予定している。

 八十嶋代表理事は、前回の実証栽培を振り返り「どれも茎が太く、草丈も短くて育てやすかったが、問題は収量」と指摘。今回の実証栽培を経て、ポスこしが「10アール当たり収量が良く、米価も高いコメ」となることに大きな期待を寄せた。

 本年度は実証水田のほかに、県内各地の20カ所に「現地大規模実証圃(ほ)」を設けた。1カ所当たり20アールの水田1枚を使って候補を1種類ずつ作付け(4種×5カ所)し、2年後の本格生産に備えて生産者に品種特性をつかんでもらう。

 ブランド化戦略会議には、食の専門家やプロの料理人らも入る。県はポスこし最終決定に当たり「当初の20万種から選抜されてきた4種類に大きな差はない。甘み、粘り、香り、硬さなどの食味バランスや、県内どこで栽培しても安定した食味と品質が得られるかどうかがポイントになる」との見通しを示した。

 本格生産が始まる18年のポスこし作付面積は、約2千ヘクタールとする計画。県は1ヘクタール当たり5トン、計1万トンの収穫を見込んでいる。

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