国重文「旧木下家住宅」のかやぶき屋根からカブトムシの幼虫を見つけた児童=12日、福井県勝山市北郷町伊知地

 国重要文化財(重文)からカブトムシ幼虫探し—。家屋の傷みを直す工事が進んでいる国の重文、福井県勝山市北郷町伊知地の旧木下家住宅で12日、地元の北郷小児童が、かやぶき屋根からカブトムシの幼虫を探す観察会に臨んだ。何層にも重なるカヤの間から幼虫が見つかり、「屋根に幼虫がいるなんて」と驚きの声が上がっていた。

 市教委が屋根の解体に備え事前調査したところ、カブトムシの幼虫を発見。本格的な解体を前に観察会を開き、子どもたちに地元重文への理解、愛着を深めてもらおうと企画した。同校3、4年生29人が参加した。

 住宅は解体に備え、足場が家全体を覆う形で設置されている。児童らは屋根部分まで上り、市職員から間近でかやぶき構造の説明を受けた。

 幼虫探しになると子どもたちはさらに目を輝かせ、厚さ70〜80センチあるカヤを手で少しずつ取り除き幼虫がいないか注意深く観察。20分ほど探したところ、東に面した屋根から体長5センチほどの幼虫が4匹相次いで見つかった。児童からは「いた。やった」と大きな歓声が上がった。

 木下源友くん(4年生)は「こんな所にいるなんてびっくり。発見できてうれしい」と話していた。

 住宅は約180年前に建てられ、江戸後期の上層民家の様子を伝える建築物として2010年に国の重文に指定された。修理は4年計画で昨年秋に始まった。今秋には屋根、天井、壁などが取り外され、骨組みだけとなる。

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