再出発した「福井市少年少女発明クラブ」で発電機の作り方を学ぶ子どもたち=30日、福井市泉田町

 20年以上の歴史を重ねながら、高齢化による指導員不足などに悩んでいた福井県発明協会の「福井市少年少女発明クラブ」が存続の危機を乗り越え30日、再スタートを切った。ボランティア指導員を新たに集め、活動拠点だった福井市三秀プール管理棟の解体予定に伴う移転先も確保。子どもたちが工作を楽しめる環境が本年度も整い、にぎやかな歓声が響いた。

 同クラブは、発明協会(東京)が公認する県内唯一の団体で、1992年に発足した。自分のアイデアを形にする作品づくりを通じて創造力を育むのが目的で、市内の小中生が隔週で活動してきた。

 発足時に20人いた元教諭ら指導員は多くが高齢で退いて70〜80代の4人にまで減り、運営が困難になっていた。本年度は、新聞記事で窮状を知った元会社員ら60〜70代の8人が新たに協力を申し出て、運営態勢が整った。

 市三秀プールが老朽化で近く解体されることになり、代わりの場所を探していたところ、同市泉田町の元カーテン製造工場の所有者が建物の無償貸与を提案。のこぎりやはんだごてなど道具を保管する棚や作業台を置く専用スペースとして、常時借りられることになった。

 本年度も例年同様に定員を超える申し込みがあり、抽選を経て小学4〜中学2年生39人が入会した。初日は、スピーカーの部品をカプセルに入れた「シャカシャカ発電機」を製作。振動させるとLEDが点灯し、児童たちは「光ったー」「どんな仕組みか不思議」と目を輝かせていた。

 新たに指導員に加わって副会長に就いた元会社員の田辺正和さん(68)=同市=は「クラブは楽しい雰囲気で、無くなるのは惜しい。技術職だった経験を少しでも生かしたい」と、子どもたちに優しく声を掛けていた。

 年間を通じて第2、第4土曜に開催。木工の箱やロボットなどの製作に挑戦する。問い合わせは県発明協会=電話0776(55)1195。

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