嵐の公演会場となるサンドーム福井。2日間で延べ3万人の来場者が見込まれる=昨年11月(福井新聞社ヘリから撮影)

 アイドルグループ「嵐」の福井公演が23、24の両日、サンドーム福井で開かれ、福井県内外から延べ3万人の動員が見込まれる。JR西日本が臨時列車5本を増発するなど交通機関は混乱を避けようと躍起だ。宿泊業界は「特需」を歓迎する一方で、殺到する予約の対応に追われている。

 ▽臨時列車5本

 会場の最寄り駅となる福井鉄道福武線のサンドーム西駅(福井県鯖江市舟津町3丁目)は通常無人駅で、同社は計3回の公演の開始、終了に合わせて係員1人を配置して誘導に当たる。これまでも人気アーティストの公演はあったが、こうした措置は今回が初めて。同社鉄道部の担当者は「国民的な人気があるだけに、かなりの混雑になる」と気を引き締める。

 JR西日本は23、24の両日、特急サンダーバードの臨時列車を計5本運行する。鯖江駅の停車本数や一部列車の車両数も増やす計画だ。同社金沢支社の広報担当者は「公演と土・日曜が重なる点を考慮した。JR鯖江駅では駅・社員を増やして案内や警備に当たり、利用者の安全確保に努める」と強調する。

 鯖江市内のタクシー会社には1、2カ月前から送迎予約の電話が入っているが、「会場周辺は人混みで予約者が見つけられない」「公演の数日前からスタッフの送迎依頼が入っている」などの状況から、各社とも全て断っている。当日はJR鯖江駅と会場間の往復に車を多く割り当てるという。

 ▽宿泊も狭き門

 鯖江、越前両市内のホテルには、昨年12月下旬に公演日程が発表された直後から、まず宿泊先を確保しようと予約が殺到し、初日の23日はほぼ満室になっている。公演チケットの当選者決定後にキャンセルがわずかに出ているが、各ホテル担当者は「すぐに新たな予約で埋まる」と口をそろえる。

 鯖江市内のホテルの営業担当者が「大きなコンサートがあるほどありがたい」と喜ぶ一方で、別のホテルのフロント担当者は「夜通し電話が鳴りっぱなしで、対応した者が『初めて電話が怖いと思った』と言っていた。熱意は分かるが、宿泊していたお客さまにご迷惑をかけてしまったのではないか」と振り返る。

 JR福井駅周辺のホテルも満室が目立ち、利用者のチェックインや手荷物預かりの集中を想定し、フロント周辺にスペースを準備するホテルもある。「一時はどうなることかと心配したが、(本人確認の)顔認証が導入されチケットの転売防止が厳しくなって落ち着いた。今は若干余裕がある」と話す担当者もいた。

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