コワーキングスペース「sankaku」で記者と雑談しながら仕事をする藤田さん(右から4人目)ら=福井市中央1丁目のガレリア元町商店街

 「いろんな人との縁があって、私は今ここでしゃべっています。私も福井での縁に応えていきたい」。海外20都市を取材したジャーナリスト松岡由希子さんが、5回シリーズのセミナー最終回で参加者に語りかけた。会場は、本紙「まちづくりのはじめ方」企画班の記者が常駐するコワーキングスペース「sankaku」(福井市中央1丁目)。市内に昨年移住した松岡さんが「自分の見聞きしたことを利用者の方々と共有したい」と、世界の最先端を福井に引き寄せて分かりやすく伝えてくれた。

 昨年9月、空きビル3階にsankakuを開設してから半年余りがたった。会員はデザイナーやプログラマー、建築士ら約30人まで増えた。常連の女性経営者グループは打ち合わせが終わった後、決まってビル1階のカフェリビング「sumu」で食事をして帰る。上手にビルを使ってもらえるのがうれしい。いろんな業種の人が集い、アイデアを交わし、新しい価値が生まれる場にしていきたい。

 そんなsankakuがこの春、“卒業生”を送り出した。教育ベンチャー企業の藤田侑平さん(33)がシェアオフィス区画に構えていた事務所を移転。念願だった小中高校生向けのインターナショナルスクールを別のビルに開校したためで、いち早く記事でも取り上げさせてもらった。

 ときには英語や中国語が飛び交う開校準備の打ち合わせには、記者たちもたまに加わって意見交換した。スクールのパンフレットやキャラクター制作は、隣のデスクで仕事をしている会員のデザイナー高木めぐみさん(28)が引き受けた。まちづくり企画でできた場所と人のつながりから、一つの新しい事業が生まれた。スクールの教室を訪ね、楽しく学び始めた子どもたちを見て、勝手に胸が熱くなった。(細川善弘、高島健)

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