健診の腹部超音波検査で、胆嚢(たんのう)に4〜5ミリのポリープがあると指摘されました。5年前にも同程度のポリープがあると言われましたが、大きくはなっていないようです。胆嚢ポリープについて詳しく教えてください。また、生活の注意点もあれば教えてください。(福井市、45歳男性)

 【お答えします】大谷昌弘・福井大医学部消化器内科講師

 ■95%以上が良性のコレステロールポリープ

 胆嚢ポリープは、胆嚢壁が内腔側方向へ限局的に隆起している病変です。ほとんどの場合、無症状ですので、検診などの腹部超音波検査で指摘されることが多く、その発見率は5〜8%程度であり、やや男性に多いとされています。また、肥満や糖尿病の有無、食事内容など、発症のリスク因子として明らかになっているものは現在のところありません。

 発見されるポリープの95%以上は良性のコレステロールポリープです。コレステロールポリープは、胆汁中のコレステロールエステルが胆嚢壁に沈着して形成されますが、血中のコレステロール値とはあまり関連性はないとされています。腹部超音波検査で10ミリよりも小さいポリープが多発し、さらに白く桑の実のように観察されれば、コレステロールポリープと判断してよいと考えます。

 ■大きさや形状で総合判断

 一方で、大きさが10ミリを超える場合、または小さくてもポリープの茎が広く、全体的にわずかに隆起している場合は腺腫、がんなどの腫瘍性ポリープの可能性があり、腹部CT検査、MRI検査、超音波内視鏡検査などの精密検査が必要になります。

 腹部CTやMRI検査では、病変の造影効果や性状の評価ができます。超音波内視鏡検査は先端に超音波端子がある特殊な内視鏡を用いて、胃・十二指腸内から胆嚢の超音波検査を行うもので、体表から行う検査より詳細な観察が可能です。

 胆嚢ポリープは大きさだけではなく、その形状や内部性状も含めて総合的に判断されます。おおよそ5ミリ未満のものは1年に1回、5〜10ミリ大のものは半年に1回の超音波検査を行って経過観察を行います。ポリープが大きくなる場合は検査の期間を短くしたり、精密検査の追加を行ったりします。これらの検査でがんを否定できないときは胆嚢摘出術を行います。

 質問者の方の文面からは、コレステロールポリープの可能性が高いのではないかと推測され、5年間の経過で大きさの変化はないようですが、年に1回程度の腹部超音波検査で経過観察を行うことをお勧めします。

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