舞い手が勇壮な動きをみせた「王の舞」=8日、福井県若狭町気山の宇波西神社

 福井県若狭町気山の宇波西(うわせ)神社で8日、国選択無形民俗文化財に指定されている神事芸能「王の舞」が奉納された。紅色のきらびやかな衣装を身にまとった舞い手が勇壮で力強い動きを見せ、豊漁豊作を祈願した。

 春の到来を告げる王の舞は、中世ごろの始まりといわれ、嶺南の16の神社に伝わる。宇波西神社の王の舞は氏子のいる美浜、若狭両町の4集落が持ち回りで担当する。今年は美浜町大薮の受け持ちで、浅妻知明さん(22)が舞い手を務めた。

 大勢の見物客らが見守る中、鳥かぶとに天狗のような面を身に着け、笛と太鼓の音に合わせて舞った。しゃがみ込んだ姿勢から立ち上がり、長さ約2メートルの鉾を一気に力強く突き上げるなど特徴的な動きを見せた。

 舞い手を倒すと豊漁豊作になるとの言い伝えから、舞い手に近づこうとする観客と防ごうとする警護役の掛け合いもあり、周囲からは歓声が上がっていた。

 1時間近く舞い続けた浅妻さんは「地域の人たちに教わり練習してきた舞を大勢の人に楽しんでもらえてよかった」と汗をぬぐっていた。

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