文部科学省は4日、全国の公立中・高校の生徒の英語力を調べた2015年度英語教育実施状況調査の結果を公表した。昨年12月1日時点で、高3生のうち英検準2級程度以上か、教員がそれに相当する力があると判断した生徒は、前年度より2・4ポイント増の34・3%。中3生で英検3級程度以上または相当する力があると判断したのは2・0ポイント増の36・6%だった。今回初めて都道府県別の結果も公表。福井県は高3が3番目、中3が5番目で、教員は高校、中学ともトップだった。

 高3は群馬が最も高く49・4%で、千葉45・5%、福井42・5%。中3は千葉52・1%、秋田48・6%、東京47・9%の順。福井は42・7%だった。福井県教委は、中高生徒の結果を受け「生徒総数に対するALTの人数は全国トップクラス。一人一人と触れ合う時間が長いことも一つの要因」とした。

 一方で、20%台にとどまった自治体もあり、都道府県の間で格差があることが浮かび上がった。

 ただ、英検やTOEFLなどの試験の級やスコアがない生徒は、授業の様子や定期テストの結果で教員が独自に認定している。文科省は「判断に統一基準はなく、自治体によって数値の価値に若干のばらつきがあるのは仕方ない」としている。

 英語教員の英語力も調査。政府の教育振興基本計画は、英検準1級かそれに相当する資格を持つ教員の割合を高校で75%、中学で50%にするとしているが、高校は1・9ポイント増の57・3%、中学は1・4ポイント増の30・2%といずれも微増だった。

 都道府県別では、高校で最も高いのは福井の86・6%で、石川81・0%、香川80・8%。中学は福井が51・7%と最高で、富山48・7%、東京45・3%の順だった。福井県教委は、中高担当教員の英語力の結果に対し「ALTを活用した授業づくりや、県内の中高教諭でつくる英語研究会の熱心な授業研究が支えになっている」としている。

 政府の基本計画は東京五輪なども見据え、17年度までに高校卒業段階で英検準2級程度以上、中学卒業段階で英検3級程度以上の生徒の割合を50%にするとしている。

 しかし、関係者からは「高めのハードル」との声もあり、国の財政支援の在り方なども今後の課題となりそうだ。

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