定年退職し、同僚から花束を贈られ笑顔を見せる地村保志さん(左)=31日、小浜市役所

 拉致被害者で小浜市職員の地村保志さん(60)が31日、定年退職した。市民参加型のイベントなどに多く関わってきた地村さんは「市民の皆さんに現状をお話ししたり、お礼のあいさつをできたことがよかった」と、祖国日本で市民とふれ合いながら働いた13年間を振り返った。

 【退職を迎えて地村さんが発表したコメントは次のとおり】

 私、地村保志は、本日無事、小浜市役所を定年退職する日を迎えることができました。

 平成15年4月に小浜市の嘱託職員、平成18年4月には正職員に採用され、13年聞の市役所生活を全うできましたことは、松崎晃治小浜浜市長様はじめ、上司、同僚の皆さんからのご指導、ご助言、また、市民の皆様からの温かいご支接のお陰であり、深く感謝申し上げます。

 また、帰国以来、曰本政府の多大なるご支援、国民の皆様の拉致被害者支援に対する深いご理解により、私ども家族は、つつがなく日本での生活を送ることができました。この場をお借りし、併せて皆様には心からの感謝を申し上げます。

 13年間の市役所生活を振り返りますと、不慣れなこともありましたが、祖国日本で働ける喜び、家族とともに自由な暮らしを送る喜びを感じることができた幸せに満ちた13年間でした。

 社会人生活は終えますが、今後は、一国民として、一市民として家族とともに平穏で実りある第2の人生を歩んで行ければと考えております。

 ただ、拉致問題については、私どもが帰国し13年間が経過する間、他の拉致被害者の帰国が実現していないことは、先に帰国した拉致被害者として最も心を痛めるところであり、拉致問題の全面解決なしには、私の真の幸せや喜びはありません。

 今後、私も拉致問題の早期全面解決に向け、微力ながら協力してまいりたいと存じますので、すべての拉致問題が解決されるよう今後とも国民の皆様方のお力添えをお願します。

 最後に国民の皆様・市民の皆様の今までの私どもへのお力添えに改めて深く感謝申し上げ、退職の報告とさせていただきます。ありがとうございました。

 平成28年3月31日

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