名神高速道路の多重事故現場で、高速バスを調べる警察官=26日午後0時20分、大津市(共同通信社ヘリから)

 26日午前9時半ごろ、大津市蛍谷の名神高速道路下り線で、京福バス(福井市)運行のJR福井駅東口発大阪・梅田行きの高速バスがトラックに追突するなど、乗用車、トレーラー計4台が絡む事故があった。

 「トラックの背中がみるみる迫ってきた。ブレーキが間に合わないと思った」。大津市の名神高速道路で起きた事故で、京福高速バスの乗客で病院に搬送された福井市内の20代女性は福井新聞の取材に対し、バスが急ブレーキを踏みながら前方のトラックに追突する様子を振り返った。

 女性が乗っていたのは、運転席側の前から5列目の窓側座席。母親と弟の3人で大阪市内の親戚宅に行くため、高速バスを利用した。隣の母親と後ろの座席にいた弟は唇を切るなどし、女性も首を痛めた。

 女性は、バスは「トラックに2度追突した」と証言。「最初の追突の反動で車体がいったん後ろに下がり、2度目の衝突でフロントガラスが大破した」という。乗客に小さな子どもはおらず、車内が大きなパニックに陥ることはなかったものの「みんな、すぐには状況がのみ込めない様子だった」と話した。

 バスは追い越し車線を走行していた。追突の直前に車線変更したり、車体から異常音がしたりすることはなかった。乗車前、運転手に変わった様子も見られなかったという。ことし1月に起きた長野県軽井沢町の転落事故をはじめバスの事故が相次いでいる中、女性は「まさか自分が事故に巻き込まれるなんて」と憤りを隠さなかった。

 乗客たちは後方の非常口から、互いに助け合いながら飛び降りるようにバスを脱出。女性は搬送されるまで30分余り、高速道路わきで待つことを余儀なくされたという。「関西方面に行くときは高速バスをよく利用してきたが、これからはちょっと嫌ですね」とため息交じりに話した。

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