大勢の家族連れでにぎわう福井県立恐竜博物館。勝山市全体の入り込み客数を押し上げている=昨年8月

アルプス音楽祭が開かれた福井県大野市の六呂師高原。市街地にも近く、大勢の観光客が訪れる=昨年9月

 福井県の大野、勝山両市の2015年の観光入り込み客数が、ともに200万人を突破した。大野市は05年の合併以来初めてで、勝山市は15年ぶり。北陸新幹線金沢開業の効果が奥越にも波及したことが主な要因とみられる。大野市ではまちなか、郊外ともに順調で、勝山市では県立恐竜博物館を含む長尾山総合公園(かつやま恐竜の森)が大きく伸ばした。

 大野市は過去最高だった14年より13万6500人多い207万2千人。雲海に浮かぶ「天空の城」として話題になった越前大野城への注目が高まり、新幹線効果も相まって記録を更新した。まちなかは5万6600人増、郊外では約8万人増となった。市の担当者は「市全体の認知度が上がったと考えられる」と話している。

 14年は「結(ゆい)の故郷(くに)発祥祭」と銘打ち通年で統一テーマを掲げて実施した各種イベントが好評で、193万5500人を記録した。15年はイベント自体の入り込み客数は減ったものの、「天空の城」が全国メディアに取り上げられるなどして日常的に観光客を獲得した。

 まちなかでは越前大野城などの文化施設5館で計約2万5千人増加。郊外では、音楽イベント「アルプス音楽祭」の開催日数を2日間から4日間に拡大した六呂師高原で約4万人が増えた。

 一方、宿泊客数は約10万5千人と全体の5・4%にとどまり、滞在型観光にどうつなげるかが課題となっている。

 勝山市は県立恐竜博物館の入館者が大幅に伸びたことに加え、長尾山総合公園の屋外アミューズメント施設「かつやまディノパーク」のオープンが大きく影響し、前年比約30万人増の201万9500人となった。

 同市では同博物館がオープンし恐竜エキスポが開かれた00年に約210万5千人を記録した。その後、05年には半数近くまで落ち込んだが、同博物館の入館者増に伴い徐々に回復した。

 観光地別でみると▽長尾山総合公園約105万3千人(前年比約31万5千人増)▽スキージャム勝山約27万9千人(同3万5千人減)▽越前大仏・勝山城博物館周辺約16万人(同4万人増)▽白山平泉寺周辺約11万人(同1万7千人増)—など。市全体での約30万人の増は長尾山総合公園の人気がそのまま反映された形となった。

 ほかの観光地への波及に向け、市の担当者は「今後整備する道の駅や観光交流センターなどを通してPRを強化し、周遊してもらえるよう取り組む」と話している。

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