2010年に福井市内での交通事故により負傷した女性=当時(78)=が、搬送先の福井厚生病院(同市)で死亡したのは、医師が転院など適切な措置を怠ったためとして、遺族が1650万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が23日、福井地裁であった。林潤裁判長は原告の主張を一部認め、病院側に220万円の支払いを命じた。

 判決理由で林裁判長は「シートベルトの圧迫があり、肝損傷を疑うことはできた。適切に状態を把握し転院などの措置を取るべきだった」と認定。一方で、適切に転院措置を取ったとしても死亡を防げたとまでは認められないとした。

 判決によると、女性は10年2月8日午前、夫が運転する車の助手席に同乗して福井市内を走行中、交差点でトラックと衝突し、同病院に搬送された。胸などの骨折により整形外科に入院。間もなく血圧が低下したため外科で再検査したが、同日午後、肝損傷による出血性ショックで死亡した。

 遺族の1人は「病院側の過失を認めてもらえた」と話した。病院側は「判決内容を重く受け止めている。判断を尊重したい」としている。

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