22日、爆発があったブリュッセルの地下鉄駅に集まった当局者らのビデオ映像(ロイター=共同)

 【ブリュッセル共同=永田潤】ベルギーの首都ブリュッセルの国際空港と地下鉄駅で22日朝(日本時間同午後)、相次いで爆発があり、地元の公共放送は計34人が死亡したと伝えた。負傷者も合計約230人に上った。治安当局はいずれもテロだとし、空港の爆発は自爆犯によるものと確認した。

 過激派組織「イスラム国」(IS)系の通信社はIS戦闘員が実行したと報じ、ブリュッセルが標的となったのは「ISと戦う有志国連合に参加する国の首都」だからだと主張した。ISの事実上の犯行声明。

 ベルギーでは18日、ISが犯行声明を出した昨年11月のパリ同時多発テロ実行犯の1人として国際手配されていたサラ・アブデスラム容疑者(26)らが拘束されていた。 在ベルギー日本大使館は邦人被害の有無を確認している。

 ベルギー公共放送によると、空港の監視カメラに容疑者とみられる男3人が写っていた。警察はうち2人が自爆、残り1人が逃走したとみて行方を追っている。

 ベルギー内務当局は差し迫ったテロの脅威があるとして、国内の対テロ警戒水準を4段階の最高に引き上げた。地元メディアによると同国内の2カ所の原発では最小限の要員を残し職員が避難した。軍などが警備を強化している。

 ミシェル首相は記者会見し「私たちの国が卑劣なテロに見舞われた。無差別攻撃だ」と述べた。レインデルス外相は実行犯の関係者がほかにもいる恐れがあると指摘。捜査当局はブリュッセルで家宅捜索を行った。

 キューバ訪問中のオバマ米大統領はミシェル氏と電話会談し、捜査への全面協力を約束した。

 ブリュッセル近郊の国際空港では22日午前8時(日本時間同午後4時)ごろ2回の爆発が発生。現場は出発ロビーの航空会社カウンター近くなどとみられ計14人が死亡、約100人が負傷した。

 目撃者の話では爆発時に銃声とアラビア語のような叫び声が聞こえた。警察は犯人とみられる遺体の近くで自動小銃を発見。爆弾付きのベルトも見つかったという。

 空港は閉鎖され全便が欠航。空港の建物からは煙が出たほか、多数の窓ガラスも割れ、利用客は一斉に避難した。

 約1時間後、欧州連合(EU)本部に近いブリュッセル中心部の地下鉄マールベーク駅でも爆発があり計20人が死亡、約130人が負傷した。ブリュッセルの地下鉄駅は全て閉鎖され、バスや路面電車も運行を停止した。

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