許可容量の十三倍を超えるごみが持ち込まれた福井県敦賀市樫曲の民間最終処分場の抜本対策について小池環境大臣は二十三日、産業廃棄物特別措置法の適用に同意した。恒久対策工事の維持管理費を含めた総事業費は約百一億円で、国はそのうち四割を支援する。県は新年度に実施設計、二○○七年度から一○年度にかけて遮水壁などの工事を行う。違法増設の発覚から六年半を経て、処分場問題は大きな節目を迎えた。

 県が抜本対策に取り組む際には、廃棄物処理法に基づき、当時の事業者のキンキクリーンセンターと役員、違法増設発覚後も必要な確認作業をしないまま搬入を続けた県外の排出事業者八社に抜本対策を求める措置命令を出す方針。従わない場合は費用の支払いを求めるとともに、キンキ社と役員は同法違反(措置命令違反)容疑で刑事告発することにしている。

 処分場の漏水対策は、ごみが埋め立てられた処分場の周囲すべてに延長千八百八十メートルの遮水壁を設置。地下水の流入を阻むと同時に、近くの木ノ芽川への汚水流出を防ぐ。場内にたまった汚水はポンプでくみ上げ、浄化後に川へ排出する。既存の水処理施設も改修し、性能をアップさせる。

 一方、処分場の表面はアスファルトや遮水シートで覆い、雨水の浸透を抑制。水と空気を注入し、ごみの浄化を促進する対策も併せて行う。

 対策工事の費用は概算で九十三億八千三百万円。特措法期限の一二年度までの維持管理費を含めた総事業費は百一億八千六百万円で、そのうち国の補助金は二十三億七千六百七十三万円を見込んでいる。県廃棄物対策課によると、元利償還金の五割があとで地方交付税で措置される特例地方債を含めた費用負担の割合は、国と県がそれぞれ約四十億円、市と一般廃棄物の搬入団体で計約二十億円になる。

 再発防止策としては、産廃処理業者の評価制度を早期導入し、優良な処理業者を育成するとともに、排出事業者が委託先の処理業者を選定する際の判断材料を提供する。

 国の補助金は、産業廃棄物処理事業振興財団「産業廃棄物適正処理推進センター」の基金に毎年積み立てられている。県はまず、○五年度分の水処理施設の維持管理費について同センターに協力要請書を月内に提出する。

 特措法適用に向け県は今月十日、恒久対策工事と再発防止策を盛り込んだ実施計画案を環境省に提出していた。特措法適用の事例は全国で七件目となる。

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