ウルシの苗木を植える参加者=21日、福井県鯖江市

 漆器の製造だけでなく地元産の漆を材料に使うことで産地のイメージアップを図ろうと、越前漆器協同組合は21日、福井県鯖江市尾花町の山林でウルシの苗木の植栽会を初めて開いた。組合員や市民ら約90人が参加し、「うるしの里」の活性化に期待を込めて汗を流した。

 ウルシは10年ほどで成木になり、漆を採取できる。この切り株から新芽が出て、約10年後に再び採取が可能となる。越前漆器で使用する漆のほとんどを中国などからの輸入に頼っているため、毎年千本ずつ10年間植え、安定量確保とブランドイメージ向上を目指す。

 1年目の用地として、尾花町の山林約4千平方メートルを借り、福井県の「ふるさと特用林再生事業」などの補助金を活用した。

 植栽を前に式典が行われ、同組合の土田直理事長は「10年後、地元産の漆を使った漆器ができることを期待している。漆かきの文化継承や職人育成につなげたい」と述べた。

 苗木は岩手、大分、岐阜県産の420本に加え、木地に使用するミズメ60本を用意。参加者は20〜100センチほどに育った苗木を植え、スコップで土をかぶせていった。地元の気候に適した苗木を調べるために、産地別に分けて植えた。

 草刈りなどの管理は同組合が行い、来年以降の用地は今後、河和田地区の地主と交渉し確保していく。

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