通用門の壁をよじ登るサル。カメラを向けると威嚇した=16日、福井県越前市京町3丁目の引接寺

 福井県越前市の中心市街地で11日以降、ニホンザルの目撃情報が相次いでいる。16日には京町2、3丁目の寺院が立ち並ぶ一角や住宅地に出没した。取材中の記者の目の前にも現れた。同市は同じ1匹が付近にとどまっているとみて、注意を呼び掛けている。

 越前市農林整備課によると、今月8、10日に同市千福町付近でサル1匹を見たという情報があり、11日から14日にかけては市中心部に当たる市役所南側の神明町、住吉町、本町、天王町で目撃情報が相次いだ。

 15日には11〜14日の目撃エリア西側の若松町にいたという連絡があり、16日午前10時ごろ、京町2丁目の正覚寺近くにいたという情報が越前署に寄せられた。

 16日午後0時半には、行方を追っていた福井新聞社の記者が、京町3丁目の引接寺通用門近くで体長60センチほどの1匹と遭遇。門の壁によじ登る姿にカメラを向けると、歯をむき出しにして威嚇した。しばらく門の周りにいたが、突然走りだし、東方へ姿を消した。

 一連の目撃情報を受け、同寺境内にある丈生幼稚園は予定していた年長児の外遊びを取りやめた。同園職員は「こんなまちなかにサルが現れるなんて驚いた。保護者の方にも通園時に注意するよう声掛けしたい」と話していた。

 市にはこれまでに20件近い目撃情報が寄せられている。人に襲いかかるような事態は起きていないが、神明町では12日、食料品店の店先にあったイヨカンを盗み、かじる姿が目撃されている。

 越前市周辺では、市の東部と北西部に一つずつ群れがあり、村国山付近にも数匹が生息しているとみられている。しかし、中心市街地でこれだけ連続して目撃されることはこれまでなかった。

 市農林整備課は、まちなかの空き家に潜んでいる可能性もあるとして「侵入を防ぐため戸締まりをしっかりすることと、餌になるような物が外にないよう注意してほしい」と呼び掛けている。

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