新幹線金沢開業で利用者が増えた県内のレンタカー。観光客だけでなくビジネス客も多いという=福井市のトヨタレンタリース福井

 北陸新幹線金沢開業から14日で1年。開業によって苦戦を予想されていた福井県内のレンタカー業界が、思わぬ活況を呈している。昨年のJR福井駅や芦原温泉駅近くの店の利用実績は前年を大きく上回り、今年に入っても、前年比5割増のところもある。金沢から在来線で足を延ばす観光客だけでなく、ビジネス客の利用も増えており、開業効果は今後も続きそうだ。

 県レンタカー協会によると、JR福井駅と芦原温泉駅近辺の店(一部除く)の昨年3〜9月までの乗用車の利用実績は前年比3・5〜20・5%増。嶺南地方でも前年超えしている店舗がある。トヨタレンタリース福井(本社福井市)では10月以降も利用者増は続き、今年2月の芦原温泉駅での実績は約5割増。福井駅でも約2割増えている。

 同社福井駅東口店の角野真広店長は「金沢開業で利用者は減ると思ったが、昨年のゴールデンウイークあたりからレジャー客が増え始めた」と、うれしい悲鳴を上げる。関東から新幹線と特急を乗り継いで来る人が目立つという。

 こうした人の動きについて、同協会の西出厚一会長は「金沢のホテルが満杯で、芦原温泉や福井まで人が流れてきているのではないか」と分析する。あわら市の昨年の観光入り込み客数は前年比10・3%増で、20年ぶりに200万人を突破。同温泉の関東からの宿泊客は約65%増えた。

 観光地の入り込みも好調だ。昨年の一乗谷朝倉氏遺跡(福井市)は、同57%増の約108万人で、統計開始以来初めての100万人超え。県立恐竜博物館(勝山市)の入館者数は昨年5月から10カ月連続で月別の最多記録を更新している。

 西出会長によると韓国、台湾、香港などアジアを中心とした外国人観光客も増えている。日本語と英語の2カ国語対応だったカーナビを、中国、韓国語を加えた4カ国語対応に切り替えた車もある。

 ビジネス客の動きも変わってきた。金沢開業で、特急「しらさぎ」「サンダーバード」が金沢止まりとなったことで、関西中京方面からの営業マンが福井駅で降り、レンタカーで北陸3県を回るケースが増えているという。全国展開する県内のあるレンタカー会社では、昨年のビジネス客の利用者数の増加率が、石川や富山県を上回った。西出会長は「開業前は富山で特急を降り、レンタカーで南下し北陸を回っていた動きが、福井から北上するようになった」と話している。

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