アベノミクスの行方について話す五味氏=2月29日、福井市の福井商工会議所ビル

 北陸銀行福井支店の取引先でつくる親睦会「北陸親寿会」の講演会が2月29日、福井市の福井商工会議所ビルで開かれた。元金融庁長官の五味廣文氏が「アベノミクスと日本経済の行方」の演題で話し、アベノミクスは「第3の矢の成長戦略がきちんと機能しないと、金融政策で緩和をしても、そのお金が生きない」と指摘した。

 五味氏は第1の矢の大胆な金融政策、第2の矢の機動的な財政政策については「効果を現に挙げた」と評価した。成長戦略を「財政的、経済的な構造改革の話で、これは甚だ不人気な政策だ。つらい目に遭う人も多く出る」と解説。それでも「一種の麻酔薬である第1、第2の矢が効いているうちに手術をしないといけない。ちゃんとやっているかを市場は見ている。市場に疑いを持たれると、日本は非常に抵抗力の弱い経済になってしまう」と述べた。

 改革の進み具合は「規制緩和など今までの政権にできなかったところまで来ている」とした上で「労働、医療、農業など実際に出来上がったものを適用しようとすると範囲が狭い。一番悪い患部を取り除く手術まではいっていない」と語った。

関連記事
あわせて読みたい