拉致被害者の支援組織「救う会」副会長の島田洋一福井県立大教授は26日までの3日間、自民党の古屋圭司拉致問題対策本部長とともに米ワシントンを訪れ、米上下両院の議員らに北朝鮮による米国人男性拉致疑惑の解明を求める決議案の採択を働きかけた。

 北朝鮮の核・ミサイル問題だけでなく、拉致問題も米国を関与させ、手詰まりの状況を打開したい考え。アドバイザーとして同行した島田教授は「拉致問題への理解を広げ、日米連携の足がかりになる」と手応えを口にした。

 島田教授によると、北朝鮮に拉致された疑いがある米国人は2004年、中国・雲南省で行方不明になったデービッド・スネドン氏=失踪当時(24)。米政府に調査を求める決議案が今年2月、上下両院に初めて提出された。中国政府は米政府や家族に対し、スネドン氏が渓谷に転落死した可能性が高いと報告したが、生存情報があると指摘している。

 この動きを受け、古屋氏と島田教授が訪米。上下両院の複数の議員らと会談し、決議案の採択を訴えた。このうちポール・ライアン下院議長(共和党)ら大物議員の補佐官計5人とも会い、米大統領選に名乗りを上げているマルコ・ルビオ上院議員(共和党)が決議案の共同提案者に加わるとの同意を得たという。

 決議案では、救う会を念頭に、拉致問題に取り組む日本の民間団体との協力にも触れている。島田教授は「拉致は日朝間だけでなく、国際的な問題。米国が拉致を自国の問題として解決に動けば、同じ立場の日本と連携できる」と話している。

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