救う会福井の会長を退任する池田欣一会長(左)と、新会長の森本信二事務局長=福井県小浜市飯盛

 北朝鮮による拉致・特定失踪者問題の支援組織「救う会福井」の会長を1998年の発足当初から務めてきた池田欣一さん(92)=福井県小浜市=が、3月末で退任する。4月1日付で、事務局長の森本信二さん(60)=同市=が新会長に就任、池田さんは顧問に就く。池田さんは「ともに真剣に取り組んできた森本さんを信頼している。解決策がなかなか見えない中で、まだまだやることは多い」と思いを新会長に託した。

 池田さんは、78年に当時婚約していた地村保志さん・富貴恵さん夫妻=ともに(60)=が行方不明となったことがきっかけで、拉致問題に関わるようになった。98年に全国で救う会が誕生すると、地村さんの父保さん(89)、富貴恵さんの兄浜本雄幸さん(87)が、同市加斗地区の区長会長だった池田さんに救う会福井の結成を依頼した。

 同会発足後は池田さんをはじめ、保さん、浜本さん、森本さんらが中心となり活動を展開。県内各地での集会や署名活動などを繰り広げ、世論を動かした。2002年10月15日には地村さん夫妻、04年5月22日には子ども3人の帰国にこぎ着けた。

 「90歳までには(拉致問題を)解決させたい」と話していた池田さんだが、なかなか解決の糸口が見えず、高齢でもあり、昨年秋に森本さんに後を託すことを決めた。

 森本さんは地村さんの同級生で、同会ではカンパの管理や集会の運営などに携わってきた。3月末に若狭東高教諭を定年退職するのを機に、会長に就くことにした。

 拉致・特定失踪者問題は、北朝鮮が特別調査委員会の解体を発表し、さらに先行きが不透明な情勢になっている。森本さんは「何もやらないことには前に進まない。地域から世論を盛り上げたい」と話している。

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