北陸新幹線の金沢開業で利用が落ち込む小松空港。福井県職員の出張利用も目標に達していない=昨年6月、石川県小松市

 福井県が小松(石川県)—羽田(東京都)便の利用促進の一環として「出張の20%を航空機利用にする」と宣言してから半年が経過した。人事企画課がまとめた宣言後の実績(9〜1月)によると、小松空港を福井県の玄関口と位置付け、利用は増えているものの、まだ10・0%にとどまっている。利用要件の緩和を進めてはいるが、使い慣れた新幹線からのシフトは一筋縄ではいかないようだ。

 昨年3月の北陸新幹線金沢開業後、小松—羽田便の利用客が急減。減便を防ごうと、富山県職員の富山—羽田便の利用実績を参考に20%の空路利用を掲げた。

 福井県職員の9〜1月の東京出張件数は1181件。うち118件は小松—羽田便を使っていた。4〜8月の1・5%からは急増しており、人事企画課の担当者は「航空機を積極的に使おうという雰囲気にはなっている」と強調する。

 新幹線の往復金額を基本とする出張の旅費規定は変更していないが、昨年10月には「東京で終業時間(午後5時15分)を超えて仕事する場合」も航空機利用できるよう、運用を改めた。

 ただ、ある課の管理職は「国の会議は大体、午前10時〜午後3時くらいの間にあり、(飛行機を使うほど)急いで上京したり帰ったりする必要があまりない」と明かす。別の課の課長も「羽田発の最終便に間に合うためには、午後6時台には東京駅を出発しないといけない。新幹線の最終より1時間以上早い」と、使い勝手の悪さを指摘した。

 空港利用を促進する立場の交通まちづくり課は、「半分以上で、航空機を使っている」(猪島宏記課長)という。会議に別件の訪問先を追加するなどして、利用要件を満たすよう努めている。猪島課長は「結果的に、業務の効率化ができている」と強調。「将来にわたって多様な交通手段を確保するため、乗って残す取り組みを続けたい」と話している。

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