巣台の上で仲むつまじく過ごすふっくん、さっちゃん=17日、福井県越前市

 福井県越前市白山地区には昨年末以降、野外のコウノトリが度々飛来し、野外の個体を観察できるケースが増えている。ふっくん、さっちゃんが繁殖期に入り、県のコウノトリ支援本部や地元住民有志の「見守り隊」は、観察や見学のマナーを守るよう訴えている。

 昨年12月29日に個体識別用の足環(わ)のないコウノトリが飛来し、そのまま同地区で新年を迎えた。2月1〜3日にかけても足環のない個体が確認され、コウノトリ支局のある同市曽原町などで餌を取った。6日にはふっくん、さっちゃんの孫に当たる雌が飛来し、8日にかけて断続的に確認された。この雌はふっくん、さっちゃんのケージ近くを飛び回り、2羽がクラッタリングなどで威嚇する様子が見られた。

 一方、昨年12月上旬に2人組がふっくん、さっちゃんのケージ周辺の立ち入り禁止区域に侵入した。外側の金網を越えてケージのすぐ外に近づき、写真を撮る様子が監視カメラに映っていた。この際、ふっくんは驚いて飛び上がり、ケージにぶつかってけがをする可能性もあった。

 1月以降も立ち入り禁止区域に入る人が見受けられたほか、飛来したコウノトリを近くで見ようとした人が個体に近づきすぎる例もあった。

 県や越前市の飼育スタッフは「コウノトリはとても神経質で、産卵にたどり着くまで細心の注意を払っている。わずかなストレスでも繁殖に影響する可能性があり、静かに見守ってほしい」と強調し、150メートル以上離れて観察するなどの注意をあらためて呼び掛けている。

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