宇都宮正二商店と新珠食品が開発した「もちもち焼きいも饅頭」。手前右は餡に使ったとみつ金時のペースト

 福井県あわら市特産のサツマイモ「とみつ金時」のおいしさを県内外により広く届けようと、福井市の食品卸業者と越前市の食品メーカーが連携し、新感覚の洋菓子「もちもち焼きいも饅頭(まんじゅう)」を開発した。2月下旬から県内スーパーなどで販売を始める。両社は地産地消を進めるとともに、福井国体や北陸新幹線の県内延伸をにらみ、新たな福井土産としての販売戦略にも取り組んでいく。

 開発したのは宇都宮正二商店(福井市問屋町1丁目、宇都宮勝社長)と、新珠食品(越前市新保2丁目、杉本正一社長)。餡(あん)の部分をとみつ金時だけで仕込んだ饅頭感覚の洋菓子は、これまでに例のない商品という。生地はもち粉を混ぜて軟らかくしっとりと焼き上げ、とみつ金時の特長である甘さとコクを最大限に引き出した。

 宇都宮正二商店は3年前から、出荷規格外のとみつ金時を上田農園(あわら市)から買い入れ、ペーストに加工して自社製品のくりきんとんなどに使ってきた。これまで地元菓子組合青年部のイベント商品にペーストを提供したことはあったが、さらに広めていこうと、継続的に売り出していく商品の開発に着手。第1弾として、かねて取引のある新珠食品に依頼し、もちもち焼きいも饅頭を約1年がかりで完成させた。

 もちもち焼きいも饅頭は1パック(5個入り)400円(税別)で、新珠食品グループの直営店でも販売。初年度は、まず1万個の売り上げを目指す。今後は県内の学校給食への提供も図る。福井国体や北陸新幹線の県内延伸に向け、土産用「ベイクドまんじゅうスイートポテト(仮称)」の開発も進めていく。

 両社は今回の開発を通し、新たな地域流通モデルの確立も見据える。杉本社長は「菓子は原料を専門業者から仕入れ、商品を卸売業者から小売業者につなぐのが通例」とした上で「今回は卸から原料を仕入れ、商品を再び卸に流すスタイル。地産地消の推進を志す地元企業が連携すれば、仕入れなどのコストが抑制でき、県産の農産加工品を安く消費者に届けられる。産地発展にもつながる」と期待している。

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