福井県は二日、本県版ミニ・ノーベル賞と位置付け本年度創設した「県科学学術大賞」の第一回受賞者に、福井大高エネルギー医学研究センター長の米倉義晴教授(57)が決まったと発表した。「陽電子断層撮影(PET)」を用いて一度に全身のがん検査を可能とする画像診断法の世界的な研究開発成果が評価された。表彰式は七日、福井市の県国際交流会館で行われる。

 候補者募集は昨年九月三十日まで行われ、県内の研究者らから物理や生物学など十九件の応募があった。常脇恒一郎・県立大前学長ら選考委員五人が過去の研究成果や県民への貢献度などを審査してきた。

 米倉教授は滋賀県長浜市生まれ。京都大大学院修了後に米国ブルックヘブン国立研究所に留学。一九九五年、福井医科大(現福井大医学部)の高エネルギー医学研究センター教授に就任した。

 米国留学中の一九八二年にPETを用いたブドウ糖代謝画像ががん検出に利用できることを世界で初めて報告した。福井ではPET検査導入のための基盤整備や臨床研究体制づくりの中心者として活躍。現在も本県をPET研究の国際拠点にしようと目標を掲げ、研究活動を続けている。

 米倉教授は「非常に名誉なこと。そして何よりも、福井に来て十一年間やってきたことを福井の方が評価していただいたことをうれしく思う」と喜びを話している。

 県科学学術大賞は、福井市在住の男性から申し出のあった寄付金一億円を原資に設けられた。県内で科学技術の開発や学術研究に携わり、本県発展に大きく貢献した人を顕彰するのが狙い。毎年二人以内に各百万円が贈られる。

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