モデル企業の代表者に認定証が贈られた認定式=19日、福井県永平寺町の福井県立大福井キャンパス

 福井県立大経済学部経営学科の学生が、国内外でトップシェアを誇る福井県内企業を調査し、人材活用の取り組みなど特徴を探った。その結果、共通点として正社員比率が高く、社員の多能工化や部品・材料の内製化を進めていることが分かった。指導した飛田正之准教授は「いずれもコスト増につながることだが、目先の利益より長期的視点で人材活用と技術力を重視することが競争力を生んでいる」と分析している。

 19日にはモデル企業の認定式を永平寺町の同大福井キャンパスで行い、小野谷機工(越前市)ジャパンポリマーク(福井市)武田機械(同)豊島繊維(永平寺町)の4社の代表者に認定証を贈った。

 魅力ある県内企業を発掘して学生の就職活動に生かしてもらおうと、飛田准教授のゼミは毎年テーマを変えて調査を実施し、2013年度から表彰している。15年度はゼミの3、4年生15人が昨年7月から調査・分析を進めてきた。

 製造業を中心に、高いシェアを維持する県内142社にアンケートを送り、回答のあった43社について内容を分析した。特に人材活用などに積極的だった企業には追加調査を行い、会社を訪問して経営者らに聞き取りし、工場など製造現場も見学した。

 結果によると、調査した企業には▽正社員比率が高い▽離職率が低く、勤続年数が長い▽1人で複数の工程を担当できる多能工を育成し、高度な生産技術を発揮▽部品・材料を外注せず内製化し、高い品質を確保—といった共通点が見られた。

 飛田准教授は「一般に競争力の高い企業は低コスト、大量生産が強みとされるが、反対の結果が出た。技能を育てるには正社員の定着が必要で、部品の内製化も他社に負けない高品質製品の生産につながっている」とみる。

 調査に当たった遠藤飛鳥さん(4年)は「企業を訪問しての調査は緊張したが、聞き取りと見学を併せて行うことで、理解を深めることができた。コストはかかっても、お客さまや従業員のために取り組んでいることが、高いシェアにつながっていて驚いた」と話していた。

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