ピンクに色づき、膨らんできている梅のつぼみ=12日、福井県若狭町海山

 暖冬の影響で福井県若狭町の特産福井梅を生産する梅園では、つぼみが早くも色づき始めている。開花が早まると不作になる可能性が高まり、梅農家は危機感を募らせている。

 同町は、日本海側最大の梅の産地で約300軒の梅農家があり、福井梅の約8割にあたる年間800〜1000トンを生産している。梅の開花は例年2月下旬〜3月上旬ごろだが、今冬11月以降の平均気温は例年より2度ほど高く、すでにつぼみが膨らみ色づいてきている。あと10日から2週間程度で開花するとみられる。

 梅の里会館の奥村康宏館長によると、梅は他の果実に比べて天候の影響を受けやすく、生産量に大きく関わる。梅の花の受粉はミツバチなどの虫に頼るところが大きいため、開花時期が早まると虫が飛ばず実がなりにくい。また、開花以降に寒波や雪に襲われると花が凍って枯れてしまう可能性もある。

 前年の福井梅のJA集荷量は、平成に入って過去最低の約千トンとみられるが、今年はそれをさらに下回る可能性もある危機的状況という。

 梅農家は後継者不足や老木化などさまざまな問題を抱えていることもあり、奥村館長は「連続で不作となれば梅農家の生産意欲の低下にもつながる」と懸念している。

 同町海山の梅園で枝のせん定をしていた吉田伊三郎さん(72)は「ここ数日間の気温は平年並みになった。この気温が継続し、一気につぼみが大きくならないことを願うばかり」と話していた。

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