75歳男性です。夜中の頻尿に悩んでいます。2〜3時間おきにトイレに行きます。昼間は尿の出が少々悪いのですが、年相応かと思います。ただ、トイレの後の残尿感は常にあります。持病は糖尿病があり、飲酒はほとんどしません。年のせいと考えず、病院に行くべきでしょうか。(福井市)

 【お答えします】平田昭夫・福井県立病院泌尿器科主任医長

 ■排尿日誌などで原因診断

 夜間頻尿は、寝入ってから1回以上排尿のため起きる状態をいいます。多くの場合には2回以上で熟睡障害などが現れ、治療が勧められます。夜間頻尿は高齢者の排尿障害の最も問題となる症状であり、転倒の原因にもなります。高齢者の70%以上に夜間頻尿の症状が認められます。

 原因疾患として膀胱(ぼうこう)蓄尿障害と夜間多尿があります。

 1回の排尿量が常に300ミリリットル以下の場合、膀胱容量の低下が疑われます。

 夜間多尿は就寝後、1日の尿量の約3分の1以上が夜間(起床1回目を含む)に排尿される場合です。診断のためには排尿日誌の記録が重要です。排尿日誌は排尿時間、排尿量だけでなく、飲水量、内容、排尿時刻が記録されていれば排尿状態の把握、多尿の分析が可能です。2〜3日間の記載が必要です。診断のためには他に検尿、超音波検査(膀胱、前立腺)を行います。

 ■糖尿病で尿量や残尿増も

 相談者は糖尿病とのことですが、糖尿病のため尿量が増加することや、糖尿病を原因とする末梢(まっしょう)神経障害によって、膀胱の収縮力が低下し、残尿量の増加があることがあります。

 いずれの場合も泌尿器科専門医を受診されることをお勧めします。

 治療には膀胱蓄尿障害(前立腺肥大症、過活動膀胱、神経因性膀胱など)に対する薬物療法、水分摂取制限があります。

 最も頻度の高い前立腺肥大症があった場合は、排尿障害のみならず蓄尿障害も発生しますので、前立腺肥大症の治療が勧められます。

 なお夜間の水分の取り過ぎ、アルコール、カフェインは夜間多尿の原因となりますので避ける必要があります。

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