北陸新幹線の福井県内延伸を見据え、福井銀行の支援により再開発を目指すJR福井駅西口のユアーズホテルフクイ周辺区域=2015年11月25日(福井新聞社ヘリから撮影)

 北陸新幹線の福井県内延伸を見据え、福井銀行(本店福井市、林正博頭取)が、JR福井駅西口にあるユアーズホテルフクイ(福井市中央1丁目、市橋信孝社長)の建て替え計画に合わせて周辺一帯の再開発を目指していることが明らかになった。再開発計画として想定するのは、同ホテルがある中央大通りと電車通りに挟まれた区域。年明けから地権者らと順次、協議を始め、再開発の範囲を定めて具体化させていく方針。31日までに関係者への取材で分かった。

 北陸新幹線は7年後の2023年春に敦賀まで開業する予定。福井駅西口にはことし4月、再開発ビル「ハピリン」(地上21階、地下2階建て)がオープンするが、近接する場所で県内トップの金融機関が支援する民間主導の再開発計画が動きだせば、中心市街地全体でのまちづくりの流れに弾みがつきそうだ。

 再開発に向けては、ユアーズホテルフクイなど地権者で協議会を今後発足させ、福井銀は融資、運営の両面で支援していく構え。

 福井銀の林頭取は福井新聞の取材に対し、「人口減少社会にあって人々が集い、若者にとっても魅力ある持続的なまちづくりが求められている。第1弾としてホテルの建て替えを支援する。これを起爆剤に、中心部で動きをつくり、周辺のまち全体に波及させたい」と話している。

 再開発計画の核となる同ホテルは開業から36年が経過。06年にリニューアルしたが、新幹線開業をにらんで宿泊客の収容力充実や、シティーホテルとしての機能強化が期待されている。再開発計画は地権者でもある同ホテルが中心となり、外部の専門家も交えてほかの地権者との協議を進めるとみられる。

 同ホテルの市橋社長は「建物の老朽化は長く経営課題にあり、どこかのタイミングで建て替えを決断する必要があった。福井が変われる大きなチャンスになる」と説明。「点ではなく、市街地を回遊できる空間が望まれる。地域で支えていただいている、地権者や商店街の皆さんと十分に議論していきたい」としている。

 再開発を目指す当該区域には地権者が二十数人程度いるとされ、合意形成も課題となる。林頭取は「資金面だけでなく、プランニングの段階から銀行のネットワークを生かして支援していく。地権者の皆さんと一緒にやっていく」と説明。行政とも歩調を合わせ取り組んでいく考えだ。

 商業店舗、ビルが集積する中央1丁目一帯の建物は、戦災、震災後にほぼ一斉に建てられ、建て替え時期を迎えている。この機をとらえた街並みの見直しが必要との声は強く、県と市が12年度に定めた県都デザイン戦略でも、25年以降の中期目標として街区の再構築が盛り込まれている。

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