記録的な大雪に見舞われた福井県内で二十四日、雪の重みによる建物の倒壊が相次ぎ、勝山市ではつぶれた工場の下敷きになって所有者の男性が死亡した。倒壊による死亡事故は今冬初めて。南越前町では女性が崩れ落ちた雪で生き埋めになって窒息死、大野市では男性が用水に落ちて死亡、今冬の除雪作業中の事故死(交通事故除く)は八人となった。同市の国道158号では雪崩で橋げたがずれた。岐阜県境間が通行止めとなり、復旧の見通しは立っていない。

 同日午後一時五十分ごろ、勝山市栄町四丁目の木造二階建て元機業所の一部約五十六平方メートルが倒壊、所有者の無職杉本由男さん(72)が下敷きになった。救出されたが搬送先の病院で約一時間半後に死亡した。

 勝山署などによると、自宅横にある元機業所が積雪できしむ音がしたため、杉本さんが様子を見に行った直後に建物が倒壊、屋根雪や壊れた材木の下敷きになったらしい。同署や市消防署、地元消防団から約四十人が救出に当たった。同機業所は約二年前から操業を停止していた。

 当時、屋根には一四○センチを超す積雪があった。残りの建物も倒壊の恐れがあり、重機で雪下ろしと解体作業を行った。

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 二十四日午後三時半ごろ南越前町八乙女、無職三田村正子さん(58)が自宅敷地内にある農作業小屋近くで、雪で生き埋めになっているのを同居の義姉(60)が発見した。三田村さんは病院に運ばれたが約五十分後に死亡した。死因は窒息死。

 越前署によると、三田村さんは水で雪を溶かしながら家族三人で除雪作業をしていた。当時、小屋の周囲には屋根から下ろした雪が高さ約二・五メートルに積まれており、雪の山の下方が溶けて不安定になり、直径約一・五メートルの雪の塊が崩れ落ちたものとみている。

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 二十四日午後三時二十五分ごろ、大野市堂嶋で自宅横の用水路に無職山川繁雄さん(79)が転落しているのを家族が見つけ、市消防署に通報した。市内の病院に運ばれたが山川さんは水を飲んでおり、約二時間後に死亡した。

 大野署では、用水路のそばにスコップがあるため、除雪作業中に誤って落ちたとみて調べている。用水路は幅五十センチ、深さ三十センチで水深は二十五センチあった。

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 二十四日午前一時二十分ごろ、大野市箱ケ瀬の国道158号で大型車がスリップして車線をふさいだため、県大野土木事務所は間もなく同市朝日—油坂間を全面通行止めにした。

 除雪作業を進めたが、現場の前後約八キロで雪崩が相次いで発生。同市長野で発生した雪崩により、尼頭一号橋で道路面の上部工が橋げた部分と約九十センチ九頭竜湖側にずれているのが確認された。

 同事務所では通行は危険として、同市朝日—岐阜県境間二十五キロの全面通行止めを継続した。復旧工事のめどは立っていない。迂回(うかい)路はない。

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