取材に応じる林幹雄経済産業相=20日、福井県議会

 関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の再稼働をめぐり、西川一誠知事と20日に県庁で面談した林幹雄経済産業相は「原発を利用する全都道府県でシンポジウムや説明会を展開する」と述べた。西川知事が再稼働の5条件に掲げていた一つ、原発の重要性に関する国民理解の促進にこたえた形。立地地域の経済・雇用対策や、使用済み燃料の中間貯蔵施設の県外立地に関する国の関与などほかの4条件についても、国が責任を持って取り組む姿勢を示した。

 安倍晋三首相は18日の原子力防災会議で、国民理解について「全国各地で説明会を行うなど、丁寧に説明する」と発言。林経産相はさらに踏み込み、全都道府県でシンポジウムや説明会を開催する意向を示し「原子力の利用、安全確保、災害対策などに対する国の覚悟と対応について、さらなる国民の理解が得られるよう全力で取り組む」と決意を伝えた。

 立地地域の経済対策については再稼働、廃炉、40年超運転など幅広い課題にきめ細かく対応すると約束した上で「電源立地地域交付金制度などの充実を図り、企業誘致、産業転換、地域振興などの対策を総合的に進める」と述べた。

 中間貯蔵施設の県外立地は、関電が2020年ごろに立地地点を確定する計画を明らかにしているが、具体的な立地場所のめどはついていない状況。これについては「政府と事業者による協議会などを活用し、責任を持って事業者の計画の進行管理を行う」とした。

 事故制圧体制の強化は「政府として自治体や事業者と連携し、実動部隊も含めた訓練を通じて、継続的に取り組む」と強調。電源構成比率の明確化に関しては、30年の原発比率を20〜22%としたエネルギーミックスの実現へ具体的な対応を進めるとした。

 林経産相は、福井県議会の仲倉典克議長にも同様の趣旨を伝えた。仲倉議長は「電力供給地を消費地が批判するという構図がある。(原発の重要性については)特に消費地の理解が深まる取り組みをお願いしたい」と求めた。

 面談を終えた林経産相は「国の考え方については、ある程度の理解を得られたのではないか」と話していた。

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